GUEST
想 う
美月じゅんさん
雪化粧
美月じゅんさん
& MIE
MIE
影
待たされていないよ
意地悪仔猫
キッチン
わがまま
エレベーターガール
また逢おうね
小さな
橋の上
ふたりの
空間
男の子と
女の子
耳元で
色鉛筆で
褪せない秋
お酒
化粧
恋の症状
膝小僧
恋の秘密
縋るもの
寒いね
不思議な想い
片思いの
ジェラシー
未来
漂い
Romantic
Dream
影
落ち行く夕陽を 背中に
私の影を見る
それは 私の分身
北を向けば 北を向き
歩き出せば ついてくる
人に踏まれても 消えないわたし
脚を蹴り上げ 靴を舞い上げる
二度も 裏向くなんて
明日は 逢えない 私の影に
いいよ いいよ 夕陽の素敵な日でいいよ
いつか いつでも並ぶ影になりたいな
長く長く 続く 並んだ影に
私の頬が 赤くなっても
隠してくれるよね
by MIE
想 う
晴れた朝の空を見あげると
小鳥になって あなたを想う
なみだの河で おぼれたら
魚になって あなたを想う
満ちた月が眠らない夜は
ベッドで耳のかたちを想う
わたしが汚れていなければ
ただ あなたを想い続けたい
性別のない天使のように
from 美月じゅんさん
美月じゅんさんの数多くの詩の中から
私のお気に入りをいくつか挙げたところ
このコーナーの為に、彼女が選んでくださったものです。
恋・愛の変わらぬ原点を表した大好きな詩です。
何度も読み返したいと想います。
ここ
をクリックするとイメージページへ
雪化粧
寒さで震えるイヴの夜
光って落ちるは
音を忘れた水の結晶
なににも染まらぬ
妖精たちの涙にも似て
目の前は
この世で最初の白い色
あなたの色になりたいと
祈った恋の哀しさ想う
しゃんしゃんしゃんしゃん
遠くで響く鈴の囁き
しゃんしゃんしゃんしゃん
空耳でも声を抱きしめる
白さに埋もれ抱きしめる
by 美月じゅんさん & MIE
ここ
をクリックするとイメージページへ
待たされていないよ
山と野原の間を抜ける
白い高速道路
兎よりも 軽やかに
弾んで回転するのは
黒い色したタイヤ
この道の先 みつめて
羽ばたく 鳥よりも
速く飛んで行きたい
わたしの幼い頭は
待たせてごめんね
う〜ん待たされていないよ
もう
そんな会話をしている
by MIE
意地悪仔猫
古いエアコンの音も
窓の外の 雨音も
あなたの吐息の 伴奏ね
あなたの 笑顔みつめて
意地悪仔猫の 私は
尋ねてみたくなる
ちょっと ましな
女のわたし
眠ること 好きな
少女のわたし
きょうは
どちらが いいの?
by MIE
キッチン
ふたり分
いつものように
並べて 待つと
チャイムが 鳴った
私のために 座ってくれた
私の喜ぶ顔を 見つめてくれた
ほんの少しの しあわせ
そうね それは
ままごとの くりかえし
今
昔のように
並べて 待っても
鳴らない チャイム
私のために 働くあなた
私の喜ぶ顔が 見たいと言って
ふたりっきりの しあわせ
ときどき 想う
あなたのために 包丁にぎる
あなたに貰った
エプロンつけて
by MIE
わがまま
私のことば あなたに
大好き
何回 繰り返したら
あなたのことば 私に
大好きだよ
返してくれるの?
ことばがなくても
伝わる空間
それでも
耳元で聞きたい
胸に聞かせたい
わがまま言えるの
あなただけ
じゃれること出来るの
あなただけ
by MIE
エレベーターガール
きのうの気分は 最上階
きょうの気分は 地下二階
何かに似ている あなたの気分
何かに似ている わたしの気分
どんなに上りつめても 限度があって
いくら下がりきっても 墜ちきらない
飛び出したいのは あなたと一緒
あなたの気分は エレベーター
わたしは いつもかごの中
あなた次第の かごの中
by MIE
また逢おうね
眠れない
逢えて良かった また逢おうね
そら言のように 駆けめぐる
私は 今まで使わなかった
嘘? 本当? 信じられない?
いつも いつも
人の言葉を 信じて生きてきた
不安の中でも 信じたい
また逢おうね また逢おうね
今夜は その声を聞きながら
眠りたい
by MIE
小さな橋の上
丸太の欄杆 橋の下
流れる水に映っているよ
私たち ふたりの幼い顔が
水の流れに 消されずに
ふたつ並んで 笑っているね
ときどき 歪むのご愛敬
こんなに無邪気な顔を 忘れずに
手を 取りあったままで
いつまでも いつまでも
今 言葉は手を伝う
by MIE
ふたりの空間
あなたとわたしの空間は
いつも何処よりも優しくて
いつも何処よりも清々しい
時の流れはゆったりと
歴史を刻んで上書きして行く
それでも
いつも何処よりも優しくて
いつも何処よりも清々しい
by MIE
男の子と女の子
恋って生まれる?
恋って落ちる?
恋って無くなる?
恋って唯の夢中だね
恋って痛むの
恋って寂しいの
恋って祈るの
恋っていつも夢の中
by MIE
耳元で
あなたとわたし
こうして
向かい合わせでお食事
してるでしょう
こうして
腕を絡ませてひとつ傘で
歩いているでしょう
私にはその
ひとつひとつが
しあわせそのもの
今夜こそ
あなたのしあわせ
耳元で囁いて
by MIE
色鉛筆で
赤色とピンク色
緑色とスカイブルー
四本だけが特別に
短くなってしまった
愛用の色鉛筆で
私はあなたに
手紙を書いています
「楽しみだよ」って
言葉が嬉しくて
返事がなくても
書き続けます
まいにち まいにち
「じゃぁまたね」って
書き続けるの
あなたの心のポストに
私の想い
私の好きな色で飾った
私の想い
返事がなくても
待っていてくださる事が
嬉しくて
「じゃぁまたね」
by MIE
褪せない秋
夕暮れ時の橋の上
川原に見えるのは
犬の散歩に付き合う
ワンピース姿の少女
ひとりと一匹
ほんの少し前までは
この川原にも夏が居た
夕暮れ時の橋の上
前髪なびかせる
風の香りに想い出す
ふたりのひとつ目の秋
あなたとわたし
ただ歩き続けただけの
あの川原にも秋が来る
あなたの町の橋の下
いつまでも蘇る
ひとりぼっちのわたしに
あなたのこぼれる笑顔
聞こえないように
小さな声で「幸せ」と
ふたりの秋に答えてた
by MIE
お酒
今夜のあなた
あかい顔してる
夕焼けの下にいるみたい
お酒の匂い
好きじゃないけれど
ときどきはお付き合い
秘かな楽しみ
それは陽気になった
あなたのひとりごと
by MIE
化粧
ときどき
疲れ果ててしまったように
綺麗でなくても良い
素のままで居たいと思う
なのに
私の好きな私の土地は
いつも綺麗に
お化粧している
春はピンクに夏青く
秋は紅くに冬白く
何を想って色づくの
綺麗な景色よ
誰に恋してる 誰に見せたいの
あなたはいつも
お化粧してる
by MIE
恋の症状
静かな夜に
風からの贈り物
大好きな音楽
甘くロマンティックな
いつもの旋律
流れる音符に乗って
私は揺れている
あなたの生命を信じて
あなたの愛を信じて
喜びと切なさの狭間で
揺れている
明日という日が
もう来ないと思える程に
精一杯
いつもいつも
私のすべてをあなたの心に
託してる
by MIE
膝小僧
幼き日
花摘む日向
(ひなた)
で
トンボと遊んだ
膝小僧が隠れてる
秋の空
ドーンと鳴る
砂の上でコロンだ
膝小僧が隠れてる
恋知りし日
肘を乗せて
あなたを見つめた
膝小僧が隠れてる
膝小僧を
寄せ合った秋
もう一度
by MIE
恋の秘密
あるお土産やさんで
偶然に見つけたの
真っ先に探したのはあなたの名前
次に探したのがわたしの名前
二つのリングを絡めて
仕舞い込んだキーホルダー
私の秘密
時々覗いて絡んだ形を
確かめる
恋の秘密が微笑みかける
by MIE
縋
(すが)
るもの
どんなに弱虫でも
臆病者でも 想わない
傷つくのが怖くて
愛せない
壊れるのが怖くて
愛せない
ひとりぼっちが
もっと怖いから
壊れないと信じてる
今夜もまた
恋の途中が呼んでいる
by MIE
寒いね
あなた
自由を目の前にしたのかしら
わたし
以前と少しも変わらないのに
この頃
目と目を合わせて貰えない
寒いね
と言って冷たい手を出すと
そうだね
と強く握り返してくれたのに
きょうの
わたしの手はまだ震えてる
横顔しか見ること出来ない夜に
わたしは目を閉じる
暗い瞼の裏に雨が降り
笑っていたあなたが
滲んで映る
by MIE
不思議な想い
ある日
ふと寂しくなるとき
あなたが恋しくて
ただ待ってしまっている
いつもの言葉を聞きたくて
この不思議な気持ちを隠せない
ある日
また寂しくなるとき
私は妬いている
ほんの少しのジェラシーを
捨て去ってしまいたい
この不思議な瞬間が憎らしい
変わらぬふたりなのに
この不思議な想いが切なくて
by MIE
片思いのジェラシー
ふと 寂しくなった
普段と違う貴方を みつけてしまった
隠れたわたしの 哀れな心
貴方の名前を 呼び続ける
幾度も幾度も 連呼する
それしかできない
始まりすらない 恋なのに
代って欲しいなと 妬くこころ
by MIE
未来
話しかけても話しかけても
あなたの返事は遠のいて
私の前にはあなたの背中
うしろ姿が元気なら
わずかな切なさここへ置き
背中と背中合わせてみるわ
空気は他愛もなく移り気だから
よみがえるは
過ぎ去った日の鬼ごっこ
ふたたび
あなたが私の未来を見つめてる
笑う背中を見つめてる
by MIE
漂い
何もない静けさのなかで
空気が漂わせているのは
あなたの香り
手を振ればすぐにでも
あなたの優しさ
甘い香りに乗って駆けてくる
微笑む無邪気を抱きかかえ
私の心の中で転げまわるよ
見つめてるよ 見つめていてね
この香りの先にある
同じ喜び 同じ寂しさ
いつの日でも
私の元へ駆けてくる
私も駆けていく
by MIE
Romantic Dream
あの一瞬 忘れない
この一瞬 忘れることできない
普段着のあなた 普段着のわたし
甘い夢だから
甘えていられるの
この長い夜のど真ん中
ふたり 夜明けを待っている
いつか来る
夢から目覚める朝には
恥ずかしくない程度でいい
せめて人並みに せめて人並みに
綺麗になっていたい
by MIE
MUSIC from MIDI CLASSICS