Michael Voss-Schön

 マイケル・ヴォス(Michael Voss-Schön)はドイツのハード・ロック・ヴォーカリスト(ギターも弾いています)であり、いくつものバンドで歌い続けています。ド級のヴォーカリストには入らないかも知れませんが、ティーン・ポップ等を歌えばピッタリするような甘さを持ち備えたロッカーでわたしは彼の声質がとても好きです。ベイ・シティ・ローラーズのレスリー・マッコーエンの甘さにドッケンのドン・ドッケンの哀愁味を足したような感じでしょうか?
 マイケル・ヴォスは、ドイツのノルトライン=ベストファーレン州ミュンスター市(Münster, North Rhine-Westphalia)出身、17歳でMAD MAXのオーディションに受かり、19歳でプロデビューということですので1965年生まれということになりますね。(誕生日は1月21日)
 MAD MAX のオーディションを受ける前には既にアマチュアバンドの経験があり、MAD MAXのファースト・アルバム録音時には参加していませんでしたが、アルバム発売後のライヴからはメンバーとして歌い、演奏して居たとのことです。

 その後、ソング・ライターとしての才も発揮し、いろいろなバンドを結成したり、数々のセッションに参加し、プロデューサーとしての仕事も多々こなし長年に渡りとても全部を追い切れないほどのレコーディングをこなしてきています。
 年々、ヴォーカリストというより、レコーディング・プロデューサーという肩書が似合う立場に成っていきますが、私はヴォーカリスト[マイケル・ヴォス]がやはり先ず一番目です。
 アナログ盤時代からの物で所持している記録盤を聴き返しながら記していきます。

1980年代

 マイケル・ヴォスのレコード・デビューは19歳時、MAD MAX のメンバーとして加入したバンドののセカンド・アルバム『Rollin' Thunder』 になります。
 MAD MAX (マッド・マックス)はミュンスターでギターリストのJürgen Breforth が中心となって結成されたバンドで初代ヴォーカリストはAndreas Baesle、他のメンバーはベースがThomas Hoffmann、ドラムスがUwe Starck、ギターがもう一人いてWilfried Schneiderの5人編成にてスタートしていたということです。ただヴォーカリストを募集オーディションしたと言うことは既に初代のアンドレアが脱退することが決まっていたのでしょう。
 マイケル・ヴォスの声が最初にレコード盤上での記録として世に出たのが『Rollin' Thunder』 の一曲目"Fly, Fly Away" となるわけですが、この曲を聴くと幼さが残る声ながらも艶があり名を上げることを確信できますし、曲自体もツボを押さえた良い出来です。
この時点でメンバーはマイケル・ヴォス以外にベーシストも代わっていて、Michael Voss - Vocals, Guitars、Wilfried Schneider - Guitars、Jürgen Breforth - Guitars、Jürgen Sander - Bass、Uwe Starck - Drums というクレジットとなっています。
 2・3曲目"Evil Message"、"Losing You"は1曲目よりも更に若い歌い方(まるでミドル・ティーンの様)ですが、パワフルで好感もてます。5曲目はインストゥルメンタルで60年代ブリティッシュ・ビートバンド風。この様なガレージロック的なのを奏っていたのですね。
 B面に移って"Shout And Cry"、"Rollin' Thunder"はこの後の MAD MAX のサウンドを感じます。"Shout And Cry"はHMへと向かう兆し、"Rollin' Thunder"はマイケル・ヴォスの曲作りが独特の哀愁を帯びて行く兆し…
それはラストのスロー・ナンバーにも顕れています。全体的には清々しい若さを感じ、とても好きなアルバムです。

 続く『STORMCHILD』が発売された頃は丁度日本ではいよいよバブル景気突入の時期、アメリカではいわゆる産業ロックと呼ばれるロックが全盛でメガヒットアルバムが続出、プロモーション・ビデオの普及もあって音楽産業がとても活発な頃でした。

 マッド・マックスも『STORMCHILD』ではあの時代のアメリカを意識した音作りの曲がB面に集まっています。"Return Of The Hunter"はインスト・ナンバーですが、スピード系の"Rollin' The Dice"、"Restless Survivor"、"Heroes Die Lonely"、スロー&ヘヴィー系の"Voices In The Night"等は同時期の大ヒットバンド、ボン・ジョヴィの音作りと結構似ています。(どの曲も良いですねぇ)
 A面の方は疾走ナンバー"Run For The Night"はギターソロの入り方やヴォーカルの高音部などブリティッシュやジャーマン系の正統派メタルな面もあります。"Love Chains"もドイツのバンドにしては珍しく三連ブルーズギターをアレンジしたりで70年代英バンド的な面もありました。
 プロデューサは同じKalle Trapp、サウンドの変化はメンバーの交代も影響したのでしょうか。主メンバーのJürgen Breforth、Michael Voss以外はギターが Christoph Wegmann、ベースがRoland Bergmann 、そしてドラムスがAxel Kruse になっていました。

 1987年発表の『Night Of Passion』は前作よりも更に市場を意識した作りになっています。ハードロックっぽさは薄れて、ポップな面が多く出ています - 特にB面、("Fox On The Run"はオリジナルがグラム・ロックバンド、スィートの'75年のヒット曲)。わたしは勿論ポップミュージックも大好きですのでこのアルバムも好きです。。ここでは前作からギターのChristoph Wegmannが抜けて4人編成になっています。代わりにゲストクレジットでAngel Schleifer がギターを担当(エンジェル・シュライファーとは後も交友が続く)、"Love Loaded"のみは早弾きジョシュア・ペラヒア(Joshua Perahia)が間奏でソロギターを弾いています。
  "Hearts On Fire"、"Night Of Passion"、"Wild And Seventeen"、"Fox On The Run"あたりはポップよりで、A面1〜2曲目、4曲目とB面2曲目はハードロック系。"R.I.P."はインスト。

 '80年代に発表した3枚のアルバムでの好みはわたしは『STORMCHILD』になりますが、人気は『Night Of Passion』の方ですね。


Rollin' Thunder STORMCHILD NIGHT OF PASSION
MAD MAX

Rollin' Thunder
1984
LP Roadrunner RR-9838 (Nederland)

A
1. Fly, Fly Away
2. Evil Message
3. Losing You
4. Stranger
5. Yours Sincerely

B
1. Shout And Cry
2. Rollin' Thunder
3. Riding Through The Night
4. Thoughts Of A Dying Man
MAD MAX

Stormchild
1985
LP Roadrunner RR-9763 (Nederland)

A
1. Never Say Never
2. Run For The Night
3. Lonely Is The Hunte
4. Stormchild
5. Love Chains

B
1. Return Of The Hunter
2. Rollin' The Dice
3. Restless Survivor
4. Heroes Die Lonely
5. Voices In The Night
MAD MAX

Night Of Passion
1987
LP Roadrunner RR-9666 (Nederland)

A
1. Burning The Stage
2. Wait For The Night
3. R.I.P.
4. Dive Through The Sky
5. Wild And Seventeen

B
1. Hearts On Fire
2. Love Loaded
3. Night Of Passion
4. Starcrossed Lovers
5. Fox On The Run

1990年代

 MAD MAXは3枚のアルバムを残して、マイケル・ヴォスが脱退したために(一旦)解散。マイケルは『Night Of Passion』でゲスト参加していたエンジェル・シュライファーのいるバンドBONFIREのライヴに同行して活動を続けるも、'89年にバンドを結成。結成時の中心メンバーは'89年に分裂解散したジャーマン・メタルバンドWARLOCKのドラマーMichael Eurich(マイケル・ユーリヒ) 。MAD MAX時代のポップさ+WARLOCKのハードさが相まってメロディアス・ハードなサウンドに成っています。WARLOCKも好きなバンドですのでいずれ女性ヴォーカリスト、ドロ・ベッシュを中心にしてまとめたいと思っています。
Michael Eurichと組んだバンド名は,CASANOVA 。ベースにJuergen Attig、ギターにStephen Neumeierという4人構成でスタート。

 結成後の最初のアルバムが『CASANOVA』(1991)、一曲目"Don't Talk About Love"は好みの曲です。2曲目、3曲目、7曲目はそこそこ良いのですがもう一歩の物足りなさも感じます。
 8曲目"Sticky Sweet"マイケルの甘い声質でパワフルに高音部を突き上げるヴォーカルが耳に残ります。
"Back To The Wall"、"Ride The Wings Of Freedom"は哀愁を帯びてメロディアス・ハードそのもの。ギターに特出さは見られませんがフェア・ウォーニングを連想させるメロです。
 "Hollywood Angels"はハード・ポップとでもいえるような明るいポップさを持ています、"Magic"等をヒットさせたパイロット的でしょうか?良い感じです。ラストはスロー・バラードでちょっと弱い感じ。全体的にはまずは安心作です。

 セカンドアルバムの『ONE NIGHT STAND』はファーストよりハードさが増しています。一曲目"Guns Say Fire"はスピード感もあり良い感じ。"Ticket To The Moon"はハード・ポップ、メロが良い感じ。
"Love's Crushin' Down","Home Is Where The Heart Is"はボン・ジョヴィに近いサウンドで結構耳に残ります。GOOD! 次の"The X-tra Mile"はバラードナンバー、甘いマイケル・ヴォスの声質に合っていて綺麗です。
"One Of These Days"はカントリータイプの曲調、カントリーも好きな私としてはかなりお気に入りです。
"Wake Up!"彼らのハードな面がしっかりと出ており良いと思います。
"Dead Man's Hand"はメロは特別に特徴があるわけでもないですが、マイケルのメタル・ヴォーカルは聴き物です。ラストの"Seal It With A Kiss "はサビメロのリフが残りついつい何度も聴いてしまいます。マイケルらしい曲で良いですね。
ファーストよりこのセカンドアルバムの方が好みは多いです。

 『SOME LIKE IT DIFFERENT』はフルアルバムというよりミニアルバム的な感じで,"Hollywood Angels"と
"Love Lies "はファースト、"Seal It With A Kiss"はセカンドアルバムのそれぞれアウトテイクで残りの3曲が新曲収録です。3曲の中では "Out Of The Blue" が哀愁帯びたメロが印象的で最も気に入りました。


 CASANOVAのアルバムセールスは芳しく無かった為かWEAレコードとの契約が途切れてしまい、バンド活動が休止状態に。その時期にMAD MAXと BONFIREで互いにゲスト参加していた同士エンジェル・シュライファーと組んで DEMON DRIVE というユニットで '96年にアルバムを出しました。
タイトルは『BURN RUBBER』、マイケルはベースも担当しているのでドラマーだけがゲストです(Frank Kraus という人)。
 1曲目はノリの良い曲ですがちょと単調か。2曲目はマイケルの甘い声が魅力ですが、快作迄もう一息。4曲目の"Blame It On The Night"はボン・ジョヴィ風でしょうか?でもこの曲は良いですね。
 次の"Open Fire"はハード・ポップでノリも良く良い感じです。この明るさ!二人ともドイツ人とは思えないですね。"Sneakin' Round Ya Back Door"ドメタルではないですが、ハードな疾走曲で快心ナンバー。
続く"Innocent Years"も"Sneakin' Round Ya Back Door"に似た曲ですがこちらはもう一息。
 "Burn"はディープ・パープルのナンバー、こういった曲を入れるあたりは嬉しいですね。
そして邦盤のボーナストラックの2曲"To All The Women","Written In My Heart"は完全なアメリカン・ロック。"To All The Women"の方はスワンプ・ロック。"Written In My Heart"は声質こそ違えどボブ・シーガーを思い起こしました。このアメリカンぽい2曲は気に入りました。


 1999年、CASANOVAの復活アルバムがついに出ました。タイトルは『Heros』『SOME LIKE IT DIFFERENT...ACOUSTICはミニアルバムなので正規アルバムとして数えられずに一般的にこれがサードアルバムとして数えられています。マイケルは日本盤を先行発売して後に本国ドイツでも発売するつもりだったらしいですが、レーベル契約で揉めて終い本国でこの形でのアルバムは発売され無かったとの事。(2010年にAor Heaven ?レーベルからドイツ盤が発売された模様)
 "Heroes"マイケルの甘い声が心地よく繰り返し聴いても飽きない魅力があります。ベイシテイ・ローラーズの"Yesterday's Hero"をちょっと思い出しました。良い曲です。
2曲目も若さを感じられる曲で良いのですが1曲目に比べるとちょっと弱い感じです。、3曲目"Stranded"のハード&シャウトは充分に良いでしょう。"Revenge"は淡々と流れる曲、雰囲気は良いので耳に残りはしますが、平凡過ぎでしょうか。5曲目は可もなく不可もなく。。
"Heaven Knows"も淡々と流れる曲ですが、こちらはメロが格段に良いです。7曲目、8曲目は平凡作。
"How Can I Live Without You"はメロディアスなハード・ポップ系でマイケルの甘い声が生きています。
 10曲目、良いのですがもう一押しの感がどうも残ってしまいます。"Lady Luck"ロッド・スチュワートの超有名曲と同名!曲調は小粒ですが味わい充分でこの曲は好きです。 "Black Day"は失恋の詩、沈んだ感じでマイケルの嘆き節。ラストソングも嘆き節。唯、メロは良いですね。
 復活作ではありましたが、私の中ではセカンドを上回ることは無かったです。


 バンドCASANOVAは解散 していないのに、MAD MAX 時代のJürgen Breforthと共に演奏再開し、解散していたMAD MAXを復活させてしまいました。他のメンバーはYogi Spittka (ベース)、 Carsten Tischer (ドラムス)という布陣。
 復活の一枚目(通算五枚目、マイケル在籍時では四枚目)は『Never Say Never』(サードアルバムのトップ曲名)、1曲目"Criminal Religion"はいきなり「コレコレ、これだゎー」と嬉しいメタル調のスピードチューン。2曲目"Neverending Nightmare"はシンフォニックな始まりで、キャメロット風。"Womanizer"もスピードチューン、ギターの間奏は80年代らしさを感じましたが、そこが好きなところです。"Mister Cool"は可もなく不可もなし。
"Nowhere Town"は歌い上げるタイプの曲で、勿論悪くはないですが、ちょっと何かが・・・足りない感じです。
"Never Say Never"はセカンドアルバム収録の曲と同曲、再録になります。旧知の二人にとって忘れられない曲なのでしょうね。「あきらめちゃダメなんだ」。次の曲は飛ばし。
"Koma"はメタル調、かなり良い感じです。"Dead And Gone"はリズムが単調ながら、聴かせどころは結構ありの出来です。"Hearts On Fire"も前作収録曲で再録になります。曲自体はポップで好きな曲です。
"Tightrope"単調曲で単調なまま終わってしまいました。"Brand New World"も物足りなさが残ります。


 Casanva One Night Stand  SOME LIKE IT DIFFERENT...ACOUSTIC 
CASANOVA

CASANOVA 1991
CD WEA 9031-74215 (Germany)


1. Don't Talk About Love
2. Burning Love
3. Living A Lie
4. The Girl Is Mine
5. Rome Burns
6. Love Lies
7. Bang Bang
8. Sticky Sweet
9. Back To The Wall
10. Ride The Wings Of Freedom
11. Hollywood Angels
12. Heaven Can Wait
CASANOVA

ONE NIGHT STAND 1992
CD WEA 4509-90681 (Germany)

1. Guns Say Fire
2. Ticket To The Moon
3. I'll Come Runnin'
4. Love's Crushin' Down
5. The X-tra Mile
6. One Of These Days
7. Wake Up!
8. Home Is Where The Heart Is
9. The Doctor Is In
10. Dead Man's Hand
11. Seal It With A Kiss
CASANOVA

SOME LIKE IT DIFFERENT...ACOUSTIC 1993
CD WEA WMC5-629 (Japan)

1. Judy
2. Hollywood Angels
3. I Believe In You
4. Out Of The Blue
5. Seal It With A Kiss
6. Love Lies
BURN RUBBER Heroes SWAY
DEMON DRIVE

BURN RUBBER 1996
CD Alfa-Long Island ALCB-3072 (Japan)

1. Mama Mama
2. Desperate Town
3. It's Up To You
4. Blame It On The Night
5. Open Fire
6. Sneakin' Round Ya Back Door
7. Innocent Years
8. Hard Times Roll
9. Diamonds
10. Then It's Luck
11. Burn
 -Bonus-
12. To All The Women
13. Written In My Heart
CASANOVA

HEROES  1999
CD Bareknuckle AVCB-66069 (Japan)

1. Heroes
2. Star
3. Stranded
4. Revenge
5. The Other Side
6. Heaven Knows
7. Carmen
8. If You Wanna Be Loved
9. How Can I Live Without You
10. Examine
11. Lady Luck
12. Black Day
13. No Excuse
CASANOVA

SWAY  1999
CD Bareknuckle AVCB-66077
(Japan)

1. Sway
2. .I Want You To Want Me
3. Need A Little Loving
5. Annie
6. All That Matters
7. It's Over Now
never say never
MAD MAX

Never Say Never
1999
Point Music 10095 CD (Germany)

1. Criminal Religion
2. Neverending Nightmare
3. Womanizer
4. Mister Cool
5. Nowhere Town
6. Never Say Never
7. The Sleep
8. Koma
9. Dead And Gone
10. Hearts On Fire
11. Tightrope
12. Brand New World

2000年代-1

 2000代に入って直ぐのアルバムは実質1999年内の録音音源。CASANOVAとして日本国内で発売されたアルバム『HEROES』 が本国ドイツでは発売できなくなったとかで、Demon Drive名義で発売することになった模様。ただ、全曲同じではなく"Heroes","Star","Stranded","Heaven Knows"の4曲のみがダブりナンバー。

 実質DEMON DRIVEとしてのセカンドアルバムに成り、単発的だと思われたユニットが固定化された形になりました。前作ではマイケル・ヴォスがベースも多重録音にて担当していましたが、本作ではCASANOVAの
ベースマンJochen Mayer!DEMON DRIVE版の『HEROES』 、一曲目"Time Machine"は疾走メタルで出だしは良かったのですが二曲目"Going Undergroun"はちょっとだるさを感じる上に曲が長いです。"Farewell Thunderchild"もメリハリのないダラダラ感が4分間。
 "Sex Is An Alien"はロックビートお馴染みのドラムスに乗ったノリの良いナンバーです。"In The Heart Of Woman"はマイケルの高音ヴォイスを聴かせる曲ですが、曲自体がちょっと弱い感じです。
 "Dominoes"サビメロは充分に若さを感じすばらしいのに、惜しい。「名曲になり損ねた」は大げさ?
他はCASANOVAのナンバーです。

 翌2001年、DEMON DRIVEとしての3作目『ROCK And ROLL STAR』を発表しました。先ずは4曲目の"Testify"はファンキーなソウルっぽい曲です(それがまた実にイイ)。これには驚きましたが全体的にモロアメリカンサウンドです。そして"Sure Know Something"はポール・スタンレイ(共作ヴィニ・ポンシア)の曲、KISSのナンバーです。(one Of my all-time fevorite Kiss song と曲紹介でもマイケルが記していました、Kissが彼のアイドルだったのですね) この曲でのマイケルの声は実に若々しいです。
Kiss以外にも私の大好きなSuzi Quatroの曲もカヴァーしています。"She's In Love With You"、デュエットというかリードヴォーカルをとっているのはLee Aaron。
1曲目に戻ると"The Other Side"はCASANOVAの『HEROES』収録曲で再録、何故これが1曲目?

マイケル・ヴォスはその時々で自分のやりたい音楽をやりたい仲間と一緒にやってしまうといったタイプの人。
Demon Driveのアメリカンっぽいサウンドから急展開、沈んで引きずる様なサウンドのバンドをまた新たに作りました。
SILVERr というバンドで2001年6月にファースト『SILVER』を発表立て続けに翌年セカンド、『DREAM MACHINES』を出しました。相棒はあのM.S.Gの初代ヴォーカル、ゲイリー・バーデン。ゲイリーはヴォーカリストですのでマイケルはこのバンドではギターとバッキング・ヴォーカルに徹しています。他のメンバーはキーボードにドン・エイリー、ドラムスにマルコ・ミネマン、リード・ギターにバーニー・トーメというメンバー。この2枚、ドスンドスンとした引きずるような沈重さで埋まり'80年代のブリティッシュ・ニューウェーブに似た曲調でドップリ。2作どちらもわたし的に「コレ、イイ」というのは全く無しでした。"Never Again"という曲にはドロ・ペッシュがバッキングヴォーカルで参加していますがほとんど目立っていません。残念残念。

2003年初春に久しぶりのSILVER とは真逆のサウンドDEMON DRIVEの4作目が出ました。SILVER と同じタイプのリズムを持ちながらも弾ける感じがいいですね。2曲目"Devil Woman"はクリフ・リチャードのアメリカでの最高位ヒット曲、クリフヴァージョンはカセットテープに入れてよく聴いていました。デーモン・ドライヴヴァージョンも良い感じです。"Dance Into The Music"はシンプルなリズムながらも味のあるヴォーカルが耳に残ります。"Here Comes That Feelin' Again"はカサノヴァ、セカンドアルバム内と同じ曲です。"Northern Light"はシンガーソングライター系の人の曲かと思えますがマイケル・ヴォスのオリジナルでした。意外なタイプでしたがとても良い曲です。

で、またSILVERのアルバムが続いて出ました。3作目『INTRUDER』になります。このバンド(プロジェクト)のメンバーってバーニーはイアン・ギランバンド、オジー・オズボーンのバンドを経てきた人であり、 ドン・エイリーは元ディープ・パープル、そしてゲイリーはマイケル・シェンカーと何度も組んで居る・・・と皆、マイケル・ヴォスより有名なバンドでプレイしていた人たちばかりなのですよね。でもその割には何故か魅力あるナンバーが生まれていなかったと思えます。この3作目ではドラムスがバートラム・エンゲル('80年代後半Pretty Thingsの『Out Of The Island』というアルバムで彼の名を見ることが出来ます)に変わり、ベースギターにボブ・デイズリー(レインボー、オジー・オズボーンバンド等)が加入。アルバム内で仮の Intruders というバンドを結成し、マイケル・ヴォスは完全にサポートメンバーに回ってしまいました。
内容はといいますと、前2作とはガラッと変わりまして一曲目"Intruder"二曲目"Troublemaker"、辺りは "キレ" を感じました。ただその後5曲はダルくてキツイ。そして急に"Come On "がチャック・ベリー風(チャックの同名曲とは違いますが)の完全R&Rナンバー、何故に突然!
9曲目"I Don't Love You Anymore"、これはモロHR&HMです、気に入っています。
前2作と比べたら聴けましたが、まだまだ物足りなかったです。

 Silver やDemon Driveとしてのバンドアルバムを制作していた2000年代前半の2004年に突然T Rexへのトリビュートアルバムを出しています。『!BEWARE Of The REX!』,名義は20th Century Boys。
全曲マーク・ボランの曲で占められています。マイケル・ヴォスが組んだのはBissのメンバーマイケル・ボルマン(Michael Bormann)、ドイツのメタルバンドJaded Heartの元ヴォーカリストでマイケル・ヴォスがプロデュースしていたBissで組んだシンガーでありソングライター。
 まず、マイケルがT Rexの曲を演奏している事に嬉しくなりました。マーク・ボランは唯一無二の独特な才能を持ったミュージシャンでした。マイケルがリスペクトしていることが嬉しかったです。
 グラムロック時代の先端を走ったマーク・ボラン、デビッド・ボウイ、(ロキシーの)ブライアン・フェリーなど皆好きな人たちです。
 何度も聴き返すアルバムではないですが意外さが嬉しいアルバムでした。


 heroes  rock and roll star  silver
DEMON DRIVE

HEROES 2000
Breaker 2736 164812 CD
(Germany)

1. Prologue...
  Chapter 1:Time Machine
2. Chapter 2::Going Undergroun
3. Chapter 3:Farewell Thunderchild
4. Sex Is An Alien
5. In The Heart Of Woman
6. Heroes
7. Star
8. Dominoes
9. Stranded
10. Heaven Knows
11. All That Matters
12. Epilogue

DEMON DRIVE

ROCK And ROLL STAR 2001
Point Music BNR-1018 CD
(Germany)

1. The Other Side
2. Sure Know Something
3. Do Ya?
4. Testify
5. In My Room
6. Rock And Roll Star
7. You're My Home
8. Renegade
9. She's In Love With You
10. August Nights
11. Hair Parade
SILVER

SILVER 2001
Point Music 10175 CD
(Germany)

1. Silver
2. Pretender
3. Sister Love
4. Marianna
5. Christine
6. She Was Mine
7. Walk The Stage
8. Sergeis Revenge
9. Brother Kill Brother
10. The Writer
11. Far Behind
12. No More Tears
13. Silverous

Dream Machines ...four play! intruder
 SILVER

DREAM MACHINES 2002
Point Music 10195 CD
(Germany)

1. Silver Dream Machine
2. Head or Heart
3. Chains
4. Never Again
5. Forever
6. Banished
7. Lovin' You
8. Far Below Zero
9. Found Me Another On e
10. She Came
DEMON DRIVE

...FOUR PLAY! 2003
Escape Music ESM085 CD(Germany)

1. Roller Coaster Ride
2. Devil Woman
3. Misdemeanor
4. Dance Into The Music
5. Here Comes That Feelin' Again
6. She Goes ...
7. Waterfall
8. Northern Light
9. Room No. 17
10. Because Of You
11. Remember Where You Heard It Firs
 SILVER

INTRUDER
2003
Point Music 10241 CD
(Germany)

1. Intruder
2. Troublemaker
3. Bleed
4. Drowning
5. Dance with The Devil
6. How Does It Feel ?
7. Kismet
8. Come On
9. I Don't Love You Anymore
10. Shine On You
11. When The Lights Go Down (Jovel Song)
20th century boys beware of the rex
20TH CENTURY BOYS

!BEWARE Of The REX! 2004
ULFTONE UTCD084(EU) CD

1. London Boy
2. Soul Of My Suit
3. Children Of The Revolution
4. Metal Guru
5. I Love To Boogie
6. Jeepster
7. Get It On
8. 20th Centuryboy
9. Hot Love
10. Telegram Sam
11. Life's an Elevator

2000年代-2

    2000年代前半の数年はSilverとDemon Drive中心のマイケル・ヴォス。
 Silverというバンドはゲイリー・バーデンとマイケル・ヴォスが中心で組んだバンドなのですが、バーニー・トーメとドン・エイリーが組んだバンドだと思っている人も居られるみたいです。
 4作目の『ADDICTION』はそのバーニー・トーメが抜けてマイケル・ヴォスがメインに復帰、リードギターとベースを担当しています。ドラムスもマルコ・ミネマンも戻ってきました。ということでHR&HMサウンドよりも、あのブリティッシュ・ニューウェーブ風味の出来と成っています。
 が、....が、です。ファースト、セカンドとは違う所がありました。引きずるような沈んだような屈折感を感じる曲が後半に集めてあり(特に"Breathe")、前半はメリハリもあり充分聴きごたえがありました。"Angeline""Finish What You Started"などリズム物でゲイリーの別な面も出ていて良かったです。タイトル曲"Addiction"の途中の流れるようなギターソロだけはトミー・デナンダーがゲスト参加しています。

 そしてそして、5年ぶりCASANOVAでのアルバム発表。『ALL BEAUTY MUST DIE』、アルバムタイトルとの関係か何故だかRoxy Music風なジャケットフォト。
 前半では"Psycho Lisa"、"Not Over You"、"After The Love Goes"の3曲が一応安心は出来ますがちょっと物足りない感じですが"Dreamer"はPOPな感じでまずまずでした。"Lying ""Shining "は好みじゃない曲でした。後半は"Last Of The Runaways"以外マイケルの作品ではない曲(タイプは色々)が続きますが、どれも味わいのある曲が続いています。マイケルの"Last Of The Runaways"は引き語りが似合いそうな淡々とした曲でウエスト・コースト風、長く聴いていたい曲です。

 2000年代に入って5年目SILVERの5作目が出ました、『GOLD』今回はゲイリーとマイケルの2人が主で他はゲスト扱いでの参加です。。1曲目"Cleep"を聴いてホッとしました。
SILVERとして今までの中で最もRockしています。メタル特有ののリズムに乗ってゲイリーが歌う、M.S.Gタイプです。3曲目"Wouldn't You Agree"4曲目"Joshua"辺りははメロも途中のギターソロも哀愁ありのジャーマンロック! CASANOVA,『All Beayty Must Die』後半ではアメリカンサウンドで収めていたのにネ。
 "Golden Days"は'70年代後半のデビッド・ボウイを思い起こす作風です。すると7曲目でボウイとイギー・ポップの"Chaina Girl"が出てきました。(デビッド・ボウイの事はいつか記しておこうと思いながらまだ手つかず・・・よく聴いていました)
 マイケル・ヴォスはわかりますが、ゲイリーバーデンがこのタイプを歌うのは意外でした。
間に挟まった"Setting It Up"はシンプルなロック、でも渋く味があります。SILVERのアルバム5作品の中ではこの『GOLD』がわたし的には一番です。

 そして実に実に7年ぶり!MAD MAX名義でアルバム『Night Of White Rock』が出ました。1曲目"To Hell And Back Agai"から途切れなく続く2曲目"Losin' It "とモロGerman Heavy Metalです。
 "Hope To See You""Bad Day in Heaven"POP系ですが,マイケル・ヴォスの声にはこの手の曲がホント合います。
 10曲目タイトルナンバーは締めくくりのMetal Tune。最後の"Melody"はオマケのような感じでアコギの短いソロでした。久しぶりのMAD MAXは良かったです。

 翌年もMAD MAXアルバムに成ります, 『WHITE SANDS』。1〜4曲目では"Little Princess"、"Someone Like You"がマイケルの甘い声が生きているのですが全体的には平均的な出来でしょうか?
"Lluvia"はどうという事のないインストナンバー。"We Fight in White"はスピード・チューンのMetalナンバー、良い出来です、この曲は何度でも繰り返して聴けますネ。"Change It"はゆったりとした流れの中でも一瞬、一瞬「ウン、ウン」とマイケルらしさを感じました。8曲目〜10曲目、"Too Wrong"が良い出来で前後にある2曲が物足りない感じです。ラストの"Shine On You "はPOP系のゆったりした曲ですが、甘い声にぴったりでこの曲も好きです。

 そして、翌年2008年も続いてもMAD MAXアルバム『HERE WE ARE』。このアルバムは異例であり嬉しいアルバムです。まずバンドメンバーはギターやピアノ、ヴォーカルにMichael Voss、リードギターにJuergen Breforth、ベースにRoland Bergmannの3人、ドラムスのAxel Kruseが抜けて、代わりにサポートとして別録りでMark Schulmanが叩いています。バンド名のロゴも変わっています。
 で、異例な方はソング・ライティングの方でメンバーは今回作詞に徹していてメロ担当は多くの曲でゲストで占められ、その中にマイケル・シェンカー、ウルフ・ホフマン、ジョン・リー・ターナー、ドン・エイリー、バーニー・トーメ・・・と気になる名前ばかりが。
 全体的にはジャーマンでもアメリカンでもなく、ブリティッシュぽいハードロック系。("All Of My Heart"だけはアメリカンっぽいですがなかなか良い曲です、これ、なんとアクセプトのウルフ・ホフマンの曲でした)。どれも水準以上の好みでしたがジョン・リー・ターナーの"Caravan",マイケル・シェンカーの"Higher And Higher"が特に好きです。


 addiction  all beauty must die  gold
SILVER

ADDICTION
2004
Point Musiv /Crown CRCL-4596(Japan)

1. Never Let Me Go
2. Angeline
3. I Saw
4. Finish What You Started
5. Why Did You Come Back
6. Addiction
7. This Is My Life
8. Leaving Tonight
9. Breathe
10. You Are Mine
CASANOVA

ALL BEAUTY MUST DIE 2004
Barfly/Marquee MICP-10471 CD (Japan)

1. Psycho Lisa
2. Dreamer
3. Not Over You
4. After The Love Goes
5. Lying
6. Shining [bonus track]
7. Under My Skin
8. Happy
9. Would I
10. Last Of The Runaways
11. On My Love
12. The Guitar Man

SILVER

GOLD 2005
MTM Music/Spiritual Music SBCD-1031(Japan)

1. Creep
2. All That I Wanted
3. Wouldn't You Agree
4. Joshua
5. Golden Days
6. Setting It Up
7. China Girl
8. Save Me
9. Easy
10. Daydream Believers
 [Bonus Video]
 Tales Of Mystery
night of white rock white sands here we are
MAD MAX

NIGHT Of WHITE ROCK
2006
AOR Heaven 00020 CD (EEC)

1. To Hell And Back Again
2. Losin' It
3. Hope To See You
4. Unbelievable
5. Sun
6. Homeless
7. Raise Your Voice
8. Redkey Rage Of Fire
9. Bad Day in Heaven
10. Night Of White Rock
11. (Just a) Melody
MAD MAX

WHITE SANDS 2007
AOR Heaven 00027 CD (EEC)

1. Family Of Rock
2. Little Princess
3. Heaven Is...
4. Someone Like You
5. Lluvia
6. We Fight in White
7. Change It
8. Glorious Night
9. Too Wrong
10. War
11. Shine On You [bonus track]
MAD MAX

Here We Are 2008
Point Music/A Miner Records 2008-003 CD(Switzerland)

1. Caravan
2. Where The Winds Blow
3. Here We Are
4. Higher And Higher
5. Down To Babylon
6. Love Walks Lonely
7. Stop On e Minute
8. How Deep
9. Don't Talk It Over
10. All Of My Heart
11. Mad Gone Blind
12. Keep You Alive
13. .High On Wheels
14. Say Goodbye To Hollywood

2010年代-1

 Mad Maxの前作『Here We Are』もそれまでのジャーマンっぽい凝ったジャケットカバーでなく拍子抜けの感じでしたが今回の『WELCOME AMERICA』は驚きです。ロックぽさが全くなくイージーリスニングアルバム風カバーです。反対に妙に印象に残りましたが。
 "Welcome America","Big Wheel"と続く始まりはインパクトの少ない曲調ですが、マイケルの甘い声質が遺憾無く出ています。3曲目から9曲目まではちょっとダルい、もどかしい曲作り・・・
 "My Heart’s Been Waiting"はアメリカンサウンド、メロがまずまず良いのでやっと安心。
全体的には平均以下のアルバムでしょうか。

 MAD MAX、CASANOVA、DEMON DRIVE、SILVER、一体いくつのバンド、ユニット等を掛け持ちしているのでしょうか? そして2011年新たにWOLFPAKKなるユニットを作りました。
ファーストアルバムはグループ名『WOLFPAKK』を冠しています。
 スイスのメロディックメタルバンドCRYSTAL BALLのMark Sweeney(マーク・スウィーニー)と組んだWOLFPAKK。主が二人のユニットですので曲によっての演奏メンバーが多々クレジット。
ブラック・サバスのトニー・マーティン、アイアン・メイデンのポール・ディアノ、一時期ジュダース・プリーストで歌っていたティム・リッパー・オーウェン、ラフ・カット(やクワイエット・ライオット)のポール・ショーティノの他等自分たち以外にもメタル系ヴォーカリストを多くゲストに加えています。
 よって、今までにマイケルのアルバムの中でも最もメタル色の強い作品となっています。

ブックレット内の下記の写真、いかにもメタルを意識しています。
wolfpakk
Wolfpackと綴ると「第二次世界大戦の時にドイツ軍が複数の潜水艦で協同して敵の輸送船団を攻撃する狼群戦術」だという事の様です。ユニット名はあえてWolfpakkとしていますが、命名からしてメタルアルバムを意識したのがわかります。
これは私にとってはとても聴きやすいアルバムなのです。
 どれも甲乙つけがたいですが、トップの"Sirens"がまず印象が強いです。抒情的なメロディーで当にメロディック・メタル直ナンバーです。ヴォーカルはシャクラのマーク・フォックス、"Dark Horizons"はスピード・チューンでイングヴェイ・マルムスティーンのバンドで歌っていたマイク・フォックスがヴォーカル。3曲目"Lost"は大好きなKamelotを彷彿させるシンフォニックな作りの壮大な曲で好きです。その後は特筆物はなかったですが水準を維持したメタルナンバーが続きます。
 再度Mad Max名義でもアルバムに成ります『ANOTHER NIGHT Of PASSION』タイトルからして昔のアルバムと関連性があるように思えますが、曲の関連性ではなく気分を「あの時代に戻して演れないか?演ろうじゃないか!」といった感じだととのこと。2枚組で2枚目はオフシャル・ブートレッグ・ライブと成っています。
 若い時代の「やる気」を取り戻すという事は、失いかけていたものを思い起こさせてくれ、初心に戻れるというのは世界中どこでも誰でも同じでしょう。
期待の一曲目"Rocklahoma"はまぁそれなりに意気込みを感じさせてはもらえます。続く"40
Rock"は肩透かし、"Metal Edge"は出だし良くタイトルも良し、でも中身はいまいち不完全燃焼か。やっと乗れたのが"You Decide",お決まりのメタルリフ・リズムで気持ちよさそうに歌う雰囲気がいいですね。続く"Welcome To Rock Bottom"、マイケル・シェンカーがU.F.O.時代に作った名曲を思い起こすタイトルですが、曲調は別物、マイケル・ヴォスのヴォーカルは良いんじゃないでしょうか? "Fallen From Grace"はメロが哀愁帯びていて良いですね。Lyrics:Don Dokkenと成っています、歌詞はドン・ドッケンが書いたのですね。彼が歌っても実にピッタリなメロディーです。(バンド、ドッケンについてはジョージ・リンチのコーナーでも別に書いています) 
 そして"Black Swan"ドラムスが駆け巡る感じのスピード・チューン。これは初期のMAD MAXらしさを感じますね。 "Back And Alive"は可もなく不可もなくといったロックナンバー。"The Chant"はSILVERの作風に似合っている感じです、このコンセプトのMAD MAXアルバムではどうなのでしょう....。
 '87年の『NIGHT Of PASSION』でもグラムロックバンド、スィートの曲を演っていましたが今回もスィートの"Fever Of Love"を歌っています、この曲は'77年にシングル発売されるも全英チャートには登場しませんでした。その曲を選んだのはスィートが好きだったのでしょう。マーク・ボランやデビッド・ボウイ、グラムロック全盛の時代に聴き馴染んだ曲なのですね。ポップな曲も大好きです。ラストは Dedicated Gary Moor & Steve Lee とクレジットされた"True Blue",
2012年と2009年に亡くなったミュージシャンへ捧げたインストナンバー。ゲイリー・ムーアは別ページでも記している好きなバンド、シン・リジーにも一時在籍したギターリストでわたしにはポール・コゾフと並び"魂のギターリスト"といった印象の深い泣きのギタープレイヤーでした。ポール・コゾフもずっと早く故人になっていますが。Blueな色が似合いそうな故人へのブルーなブルーな一曲でした。
 2枚目はCD丸ごと一枚をボーナス盤として組み込みブートレグライブを収録しています。(2009年ベルリンでの録音とのこと)
『HERE WE ARE』発売後ですのでそのアルバムの曲から始まり、続きます。そして『NIGHT Of PASSION』からタイトル曲とスィートの"Fox On The Run"も演奏されています。"Little Princess"は断然スタジオ盤の声の方がいいですね。

 WOLFPAKKのセカンドアルバムが発売されました。『CRY WOLF』,一曲目、二曲目("Moonlight""A Matter Of Time")の凄い事、この連続必殺メタルチューンには思わず拍手です。いきなりのヴォーカルはガンマ・レイで歌っていたラルフ・シーパースにヴォスとスウィーニーが絡んでいきます。3曲目"Dark Revelation"もそこそこ小気味よいナンバーです。
 "Cold Winter"はヴォスとスウィーニーで歌い上げる佳曲,途中女性歌手アマンダ・サマーヴィルも入り更に盛り上がっていきます。CDラストにこの2曲のビデオクリップが入っていました。
 "The Beast in Me"は若干ポップでしょうか?高音部が綺麗でとても良い曲だと思います。
 "Pressure Down"はドゥギー・ホワイトも絡んでいますが、曲自体はいまいちでした。そして"Run With The Wolf"はレインボーの『RISING』で演奏された'70年代HRの代表曲。
 "Cry Wolf"、最初は静かに始まり徐々に王道HRに進んでいくライヴ映えしそうな曲です。

 同年連続発表のアルバムはMAD MAX名義でタイトルは『INTERCEPTOR』、まるでアクション映画みたいです。一曲目"Save Me"は確かにアクション映画の挿入歌としても合いそうです!抒情性帯びたメロディックハード、味のある曲です。2曲目"Godzilla"も快調なロックナンバー、マイケル・ヴォスは2012年の春にマイケル・シェンカーのTemple Of Rock ツアーバンドの一員として日本に来ています。その後にこの"Godzilla"と"Streets Of Tokyo"の2曲を作ったとの事。
 "Sons Of Anarchy"、Rock All Your Lifeはミディアムテンポのメタルナンバー、平均的。"Five Minute Warning"はスローでブルージー、聴かせる曲です。"Bring On The Night"は「まぁまぁ、普通」と思いながら聴いていますとサビのメロが妙にポップでとても良いのですね、普通以上でした。
 "Streets Of Tokyo"こちらは、「まぁまぁ、普通」でした。8曲目、9曲目はちょっとダメ、ラストはスィート1974年のヒット曲"Turn It Down"、作者はスージー・クアトロなどでおなじみのヒットメーカーコンビ、ニッキー・チン&マイク・チャップマン。マイケル・ヴォスはホント、スィートが好きなのでね。


 
welcome america  wolfpakk another night of passion
MAD MAX

WELCOME AMERICA 2010
Point Music/A Miner Records
2010-011CD(Switzerland)

1.Welcome America
2.Big Wheel
3.Someone Not Me
4.All I Ever Want
5.Cherry Moon
6.Pinky Promise
7.Shape Of Your Heart
8.Signs 
9.Awesome
10.My Heart’s Been Waiting
11.This Means Nothin’


WOLFPAKK

WOLFPAKK 2011
AFM AFM-372-2 CD (Germany)

1. Sirens
2. Dark Horizons
3. Lost
4. Slam Down The Hammer
5. The Crow
6. Wolfpup
7. Let Me Die
8. Reptile's Kiss
9. Ride The Bullet
10. Wolfony
MAD MAX

ANOTHER NIGHT Of PASSION
2012
Steamhammer SPV 260050 CD(Germany)

Disc 1: Another Night Of Passion

1.Rocklahoma
2.40 Rock
3.Metal Edge
4.You Decide
5.Welcome To Rock Bottom
6.Fallen From Grace
7.Black Swan
8.Back And Alive
9.The Chant
10.Fever Of Love
11.True Blue

Disc2. [Official Bootleg - Live In Berlin 2009]

1.Where The Wind Blows
2.Here We Are
3.Night Of Passion
4.Family Of Rock
5.Little Princess
6.Say Goodbye To Hollywood
7.Open The Eyes
8.Don't Talk It All Over
9.Homeless
10.Hope To See You
11.Fox On The Run
cry wolf interceptor
WOLFPAKK

CRY WOLF 2013
AFM AFM-466-2 CD (Germany)

1.Moonlight
2.A Matter Of Time
3.Dark Revelation
4.Cold Winter
5.Palace Of Gold
6.The Beast In Me
7.Wakken
8.Pressure Down
9.Run with The Wolf
10.Cry Wolf
 [Bonus]
11. Kid Raw

12. Cold Winter [Video]
13. Dark Revelation [Video]
 
MAD MAX

INTERCEPTOR 2013
Steamhammer SPV 266002 CD(Germany)

1. Save Me
2. Godzilla
3. Sons Of Anarchy
4. Rock All Your Life
5. Five Minute Warning
6. Bring On The Night
7. Streets Of Tokyo
8. Show No Mercy
9. Revolution
10. Turn It Down

2010年代-2

 !!突然?、9年ぶりになるのでしょうかSILVER名義でのアルバムが発売されました。『IDOLIZED』
名義はSILVERですが、ゲイリー・バーデンは参加していないようです。「Special guest vocal appearances by Mishaela Schober And Lisa Middlhauve」とゲストヴォーカリストのクレジットはあります。1曲目〜3曲目、SILVERらしいといえばSILVERらしいのですが、わたしには不向きな曲です。"Hope"はロックンロール調、でもいまいち。残りの曲の中で印象に残ったのは"Wave"と"Counting"、特に"Counting"はジョン・レノンが作りそうな感じもしました。 2枚目はベスト曲集。

 2015年発売のアルバム『THUNDER,STORM & PASSION』は再録集なのですが、'80年代に発売されたMad Max 4作品の内マイケル・ヴォスが在籍した3作品『Rollin Thunder』、『Storm Child』、『Night Of Passion』からの選曲ベストです、この3作品はアナログ時代の物でしたがMad Max の一番輝いていた時期で良い曲がたくさんありました。
懐かしくありがたい企画です。2枚組のもう一枚は2014年7月ドイツのBang Your Head Festivaでのライヴレコーディング。 Mad Max のライヴ音源、オフィシャルブートレグ盤はありましたが、正式音源リリースは初めてです。スタジオ再録?の方はオリジナル通り"Rollin' Thunder"なのにライヴ盤の方は"Rolling Thunder"とクレジットされています。この意味は?ラストはやはり"Fox On The Run"で締めです。

 同年にWolfpakkの新作サード『RISE Of The ANIMAL』も出ました。トップ"Rider Of The Storm"から突っ走る王道のHM.ジェフ・ワトソンのギターもツボを抑えています。
"Sock It To Me"も上等のヘビーメタル細かい部分までキッチリ決まっているのが凄いです。"Monkey On Your Back"もなかなかです。"Highlands"は若干軽め、ヘビーではないです、ポップよりです、ジョン・リー・ターナーが参加しています。"Black Wolf"はずっしりと重たいナンバー、聴きごたえあります。
"Somewhere Beyond"のギターはジョン・ノーラム、曲は中級以上の出来ですが最高とまではいきませんでした。"Running Out Of Time"の中心ヴォーカルはドン・ドッケン、まずは良い出来です。"Grizzly Man""High Roller"とまずまずの曲が続き、"Rise Of The Animal"はマイケル・キスケが高音部を担当する素晴らしいHM!

 で、CASANOVA、DEMON DRIVEはまだ次作があるかもしれません。しかしSILVERの新作はおそらくもう無いでしょうと思っていたら、またまた新しいバンドをマイケル・ヴォスは作っちゃいました!
 Claus LessmannといえばBonfireのヴォーカリスト、Francis Buchholzはスコーピオンズ全盛期のベーシストでTemple Of Rockではマイケル・シェンカーの元でプレイしていました。
他、Robert Boebel、Axel Kruseの5人でバンド名がPHANTOM 5(PHANTOM X)。
アルバムタイトルも『PHANTOM X』。出てくる音はある程度判断出来そうという事で一曲目"All The Way",やはり'80年代のMAD MAX,BONFIREの流れを汲んだ上等のメロディックハードナンバー、"Blue Dog"、"Someday"もちょっと弱いですが同系統です。
"Renegade"はスコーピオンズを感じました。コーラスの付け方などまんまですね。"Flying High"はMAD MAX,BONFIREからは出てきそうになかったサウンドですネ。"Since You're Gone"はメロディアスなスロー・ロック、味が有ります。"They Won't Come Back"は'80年代のアメリカンサウンドを感じ, "Frontline"はこれまたスコーピオンズ風。"We Both Had Our Time"中くらいの出来のHR、"Why"もそこそこの感じ。

 ファントム5のセカンドアルバム『PLAY To WIN』、ブックレットや裏カバーの写真を見ると4人しか映っていません。どうやらFrancis Buchholzが抜けた模様。ベースはマイケル・ヴォスが担当している様です。"The Change In You""Crossfire""Baptised"と続く3曲は上等のメロディックハードナンバーです。"Read Your Mind"はライヴで映えそうなメタルナンバー、タイトルトラック"Play To Win"もノリの良いメタルナンバー。続く"Child Soldiers"は王道のHMサウンドでも少し弱いでしょうか。
 "Do You Believe In Love"はSlow & Heavy、普通の出来です。"Phantom Child"と"Shadows Dance"はミディアム調のヘビーロックで、これと言って特徴は無しです。"Had Enuff"ラストの"Reach Out"はロックンロールタイプ。全体的に前半は90点台、後半は70点台といった感想です。ファーストよりはこちらの方が 良かったです。

 そして同年2017年にWOLFPAKKの4作目『WOLVES REIGN』が出ました。今の時点でマイケル・ヴォス関連のアルバムではこのウルフパックとマッド・マックスがまず期待ですね。
 最初1曲目"Falling"から充分に満足出来る上等のメタルチューンです。
2曲目は若干落ちますがまぁ平均クラス、3曲目"Blood Brothers"は微妙ですが満足とまでは行かない出来でしょうか?"Wolves Reign"は大好きなKamelotを連想させるシンフォニック・メタル調、良い曲です。この手の曲はヴォーカルが問題ですがマーク・スウィニーは文句なしです。 "No Remorse"はバックは疾走サウンドなのにメロは若々しくて良い感じだと思います。 "Inside The Animal Mind","Scream Of The Hawk","The 10 Commandments"と続く3曲はそれなりに充分聞けるメタルナンバーですが、少し物足りない部分もいくらかありました。
 "Mother Earth"つまらない曲、"Tomorrowland"サビが弱くて勿体ない感じ。 "I'm On to You "はちょっと軽いですが何とかラストにふさわしくノリ易いメタルナンバーで締めと成りました。トップの1曲が非常に良かったので全体的には満足の1枚でした。

 そしてMAD MAXです、『35』今回は全曲新曲。マイケル・ヴォス以下ベースがThomas Hutch Bauer,ギターがJurgen Breforth,そしてドラムスがファントム5のドラマーでもあったAxel Kruseの4人がクレジットされています。一曲目はインストナンバー、続く"Running To Paradise","Beat Of The Heart","D.A.M.N."の3連続は実に良いですね。特に"D.A.M.N."はマイケルの声というか歌い方もですが、衰え知らずでビックリです。5曲目と6曲目は普通の出来。
 "Already Gone"もそんなに良い出来ではないとは思いますが、ヤケに耳に残る曲でした。"False Freedom"この曲のテンポで作られた曲はとび抜けて良い曲って少ないですね。どの曲も同じに聴こえてしまって・・・、この"False Freedom"も多数の曲の中にうずもれてしまう口ですネ。反対に"Goodbye To You"の様なスピード・チューンの場合は余程ヒドくなければ、(メタルに酔った私達には)充分に聴けてしまいます。この曲は平均的な曲です。
 そして、バラード"Rocky Road"、最初は朗々と聴かせる佳曲ですが途中のギターソロで盛り上げるところも構成の良さが曲の聴きごたえ度をあげています。ラストは疾走曲"Paris Is Burning"で締めています、コーラス部分が印象的です。


idolized THUNDER,STORM & PASSION rise of the animal
SILVER

IDOLIZED
 2014
INAKUSTICK INAK 9137 2CD(Germany)

Disc 1:IDOLIZED
1. Sarah
.2 She Said
3. Trust Me
4. Hope
5. Drag Us Down
6. You Gave It Away
7. Wave
8. Rooms
9. Counting
10.And If You're Leaving

Disc 2:THE VERY BEST Of SILVER
1. Silver (Silver)
2. Sister Love (Silver)
3. Christine (Silver)
4. Head Or Heart (Dream Machines)
5. Never Again (Dream Machines)
6. Forever (Dream Machines)
7. Bleed (Intruder)
8. Drowning (Intruder)
9. I Don't Love You Anymore (Intruder)
10. Angeline (Addiction)
11. This Is My Life (Addiction)
12. You Are Mine (Addiction)
13. All That I Wanted (Gold)
14. Easy (Gold)

MAD MAX

THUNDER,STORM & PASSION

2015
SPV Recordings SPV 268602 2CD?
(Germany)
Disc 1: Re-Recorded Classics
1. Fly Fly Away
2. Losing You
3. Rollin' Thunder
4. Thoughts Of A Dying Man
5. Never Say Never
6. Lonely Is The Hunter
7. Stormchild
8. Heroes Die Lonely
9. Burning The Stage
10. Wait For The Night
11. Night Of Passion
12. Hearts On Fire?

Disc 2: Bonus CD
“Live at Bang Your Head Festival 2014”

1. Burning The Stage
2. Night Of Passion
3. Rolling Thunder
4. Wait For The Night
5. Lonely Is The Hunter
6. Never Say Never
7. Thoughts Of A Dying Man
8. Fox On The Run

WOLFPAKK

RISE Of The ANIMAL 2015
AFM AFM-524-2 CD (Germany)

1. Rider Of The Storm
2. Sock It To Me
3. Monkey On Your Back
4. Highlands
5. Black Wolf
6. Somewhere Beyond
7. Running Out Of Time
8. Grizzly Man
9. High Roller
10. Rise Of The Animal
11. Universe

12. Sock It To Me [Video]
PHANTOM X PHANTOM X second wolfpakk
PHANTOM X

PHANTOM X 2016
Frontires/King KICP 1774 CD
(Japan)

1. All The Way
2. Blue Dog
3. Someday
4. Don't Touch The Night
5 .Renegade
6. Flying High
7. Since You're Gone
8. They Won't Come Back
.9 Frontline
10. We Both Had Our Time
11. Why
[Bonus]
12. Someday(Acoustic)
PHANTOM X

PLAY To WIN
2017
Frontires FRCD 817 CD
(Italy)

1. The Change In You
2. Crossfire
3. Baptised
4. Read Your Mind
5. Play To Win
6. Child Soldiers
7. Do You Believe In Love
8. Phantom Child
9. Had Enuff
10. Shadows Dance
11. Reach Out

WOLFPAKK

WOLVES REIGN 2017
AFM AFM 623-2 CD
(Germany)

1. Falling
2. Run All Night
3. Blood Brothers
4. Wolves Reign
5. No Remorse
6. Inside The Animal Mind
7. Scream Of The Hawk
8. The 10 Commandments
9. Mother Earth
10. Tomorrowland
11. I'm On To You
mad max 35
MAD MAX

35 2018
SPV 285042 CD (EU)

1. The Hutch
2. Running To Paradise
3. Beat Of The Heart
4. D.A.M.N.
5. Snowdance
6. Thirty 5
7. Already Gone
8. False Freedom
9. Goodbye To You
10. Rocky Road
11. Paris Is Burning

2020年代

 2020年代に入りました。
世界中が新型コロナウイルス(COVID-19)感染症でまともな動きが止まりだしました。WOLFPAKKの5作目がその拡大の最中に発表されていました(WOLFPAKKは固定メンバーでなくMichael VossとMark Sweeney以外は都度都度ゲスト・ミュージシャンを加えてアルバム制作をしている様ですので、録音は感染拡大前に済んでいたのでしょうが)『NATURE STRIKES BACK』
 今回ヴォーカルクレジットにはこの二人以外にMichael Sweet, Mats Levén,Yannis Papadopoulos, Perry McCarty,Oliver Fehr といった人たちが連ねています。
 一曲目タイトルナンバー"Nature Strikes Back"はマイケル・ヴォスのうねるギターとマイケル・スィートの叫びの様なハイトーンヴォイスから始まる強烈ナンバー。メタルの名曲、当に快---感!
 二曲目"The Legend"はちょっとポップでしょうか。"Beyond This Side"はバックのギターリフが印象的(Nino Laurenne)。四曲目〜六曲目は普通の出来。
 "Lone Ranger"は西部の王者 ローン・レンヂャーを歌ったナンバー、彼らのオリジナルながら仮に映画主題歌だと思って聴いても充分で結構気に入りました。
 "One Day"どことなく[ウルフ]っぽさが全体に漂っている作りです。"Revolution"は物足りない感じ。"A Mystery"はじっくりと聴かせるタイプの曲ですが、入り込めないかな?ラストの"Lovers Roulette"も割と平均的な曲でした、トップが素晴らしかっただけに・・・

 そして同年新型コロナウイルスがますます広がっている中で、[MAD MAX]名義でのアルバム『STORMCHILD RISING』が発表されました。
 MAD MAXとして何作目なのかもう判らない位で数え直してみると14作目(マイケル・ヴォス加入後13作目)という事でした。そして今回のタイトルは1985年発表の『STORMCHILD』のジャケットキャラクターが再登場でしょうか?
 メンバーは前作『35』と同様マイケル・ヴォス以下Thomas Hutch Bauer,Jurgen Breforth,Axel Kruseの4人。曲によりヴォーカルにPaul Shortino,Ronnie Romero ギターにOz Fox が参加しています。
 一曲目"Hurricaned"はヴォーカルがRonnie Romero、一時期ブラックモアズレインボウに在籍していた人。"Talk To The Moon"トップがメタル調だったのに対しこちらは若干ポップ調でMAD MAXサウンドです。三曲目"Eyes Of Love"は更にMAD MAXらしさが増した若いサウンド。何十年も経てこのサウンドを出せるのはさすがマイケル・ヴォス。
 "Ladies And Gentlemen"こちらはシングル用にDetlev Jöckerがヴォーカルで参加したラスト収録曲(ボーナストラック)のオリジナルヴァージョンという事に成るのでしょう。
 5〜6、8〜9曲目はまぁ普通の出来。"Gemini"は充分生きの良さがあるMAD MAXのサウンドです。
 "Take Her"はMAD MAXのオリジナルでなくPaul Shortinoが在籍していたバンドROUGH CUTT 時代の曲で'85の年名曲、ヴォーカルは勿論ショルティーノ。
 "Busted"も"Take Her"流れの良い曲で続けて聴けます。ラストのボーナス曲はビデオクリップで子供たちのコーラスなどと共に見ることできます。

 2022年に MAD MAX名義でのアルバム『WINGS OF TIME』が出ましたが、なんとここにはマイケル・ヴォスのクレジットが有りませんでした。不参加でした…
 そして2023年に成り何故か2016年に亡くなった STATUS QUO のRick Parfittへの追悼アルバムがソロ名義で出されました、『ROCKERS ROLLIN' A TRIBUTE TO RICK PARFITT
 STATUS QUO のヒットナンバーをタイトルにリック・パーフィット・モデルのテレキャスターを抱えた写真で発売です(ピックも2枚挟んでいます)。
参加メンバーもJohn Coghlan、John "Rhino" EdwardsはSTATUS QUO のメンバーでBob Youngはサポート・メンバー、Jackie Lyntonはメンバーではなかったですが、リックと組んで曲を作ったりしていた英Blues RockバンドSavoy Brownの元ヴォーカリストと縁のあるミュージシャンばかりです。一緒に組んだことがないのはリック・ファンだったマイケル・ヴォスのみです。
 ステイタス・クォーの音楽は[ブギー・ロック]と呼ばれるジャンルに含まれていますが畳み掛けるような気持ちよいリズムが主体で欧米のライヴで人気の有るロック・ジャンルです(日本では受け入れられなかったタイプです)。マイケル・ヴォスが今まで奏ってきた音楽と若干違うので驚きましたが、リック本人へのリスペクトがあったのでしょう。
 全曲クウォー・ナンバーでトップの "Again And Again" は`78年のヒット曲、ジャッキーが曲作りに名を連ねた曲でここでもセカンド・ヴォーカルで参加しています。次の "Rain" はリック単独作なのでモロブギー色の強い曲です(本国英国ではこちらの方がヒットしていました)。"Don't Drive My Car" もブギーなのですが珍しくもギターソロが中頃に入っています。"Rockers Rollin'" はタイトル・ナンバーでジャッキーも曲作りに参加した曲、本国シングル化は無かったようですがマイケルの国・ドイツではかなりヒットしたようです。アルバム収録は『Rockin' All Over the World (`77)』で4曲目のスロー・ナンバーも収録曲でした。スローがもう一曲、ラストの "Living On An Island" で個人的にはこの曲は初めて聴く曲ながらまぁまぁ気に入りました。他のは確かにクウォーらしさは有る物のわたしもブギー・ロックはそうそう好みではない方。30作以上のアルバムを出したバンドでしたが購入作は`70年中期のヒット盤三作とベスト物のみでした。次作はハード系アルバムを願いたいです。


Nature Strikes Back Stormchild Rising  ROCKERS ROLLIN' - A TRIBUTE TO RICK PARFITT
WOLFPAKK

NATURE STRIKES BACK

2020
CD MASSACRE MAS DP 1097(Germany)

1. Nature Strikes Back
2. The Legend
3. Beyond This Side
4. Land Of Wolves
5. Under Surveillance
6. Restore Your Soul
7. Lone Ranger
8. On e Day
9. Revolution
10. A Mystery
11. Lovers Roulette
MAD MAX

STORMCHILD RISING
2020
CD SPV241402CD (EU)

1. Hurricaned
2. Talk To The Moon
3. Eyes Of Love
4. Ladies And Gentlemen
5. Mindhunter
6. Rain Rain
7. Gemini
8. Kingdom Fall
9. The Blues Ain't No Stranger
10. Take Her
11. Busted
12. Ladies And Gentlemen (Bonus Track_single edit)
feat. Detlev Jöcker And The Rock And Roll Children
MICHAEL VOSS

ROCKERS ROLLIN'
A TRIBUTE TO RICK PARFITT

2023
CD MASSACRE MAS DP1342(Germany)

1. Again And Again
2. Rain
3. Don't Drive My Car
4. For You
5. Rockers Rollin'
6. Oh! What A Night
7. Something 'Bout You Baby I Like
8. Reason For Living
9. Coming And Going
10. Living On An Island


Supported Albums

 マイケル・ヴォスは多彩なミュージシャンでホントに多々のアルバムに参加、協力している様です。わたしは'80年代初期、デビューの頃ヴォーカリストとしての魅力で惹かれたのですが、ソングライティング、ギタープレイ、アルバムプロデュースとその才能を広げていき、色々なところでマイケル・ヴォスのクレジットを発見するようになりました。

 その様な作品の中で、〔プロデュースのみのクレジット作〕を除きヴォーカルやプレイヤーとして参加したアルバムの内、わたしが購入した物だけを記しておきたいと思います。


 先ずはBEGGAR'S JAMというユニット。Holggy Beggという人、スイスのミュージシャンでキーボードプレイヤー、ソング・ライターということで詳しいことは知りません。彼のアルバムをマイケル・ヴォスがプロデュースしたことがきっかけで一緒に組んでアルバムを作ったといった経由の様です。

最初の『First Set』は2013年2月に出ました。オリジナルとカバー曲が半々程度の選曲ですが、(HR/HMやモダンジャズがアスファルトの中の音楽だとしたら)ココにあるのは全体的にゆったりとした土の香りがするアルバムです。一曲目はトム・ペティの作品、続く3曲はHolggy Beggの作品、"Summer in The City"はラヴィン・スプーンフル'66年の全米No.ヒット、ロック調だった曲を語り掛けるようなバラードにアレンジしています。"Nights In White Satin"も'60年代物で'67年ムーディー・ブルースの全米2位のヒット曲、邦題を"サテンの夜"と付けられて国内でもヒットしていました。こちらはオリジナルの作風に近いです。最もこの"サテンの夜"の雰囲気をそのままこのアルバムがかもしだしています。次の"Refugee"もまったく同じ系列でつながります、これはトム・ペティ作。10曲目"Old Brown Shoe"はジョージ・ハリソン、ビートルズ時代のシングルB面発表曲。元ビートルズファンクラブ会員でジョージの大ファンの私ですから、この曲も勿論好きなのですが、オリジナルのままのアレンジの方が良かったと思います。
次はHolggy Beggの作品、ここまで彼の曲はいまいち私には合っていませんがこの曲も然りです。"Hollywood Angels"はマイケル・ヴォスの曲、ねちっこい歌い方は好みじゃないです。ただメロは妙に耳に残ります。"In The Willows"もHolggy Beggの作品ですが、この曲はマイケルの声の甘さが生きていて曲調もアップテンポで良いです。
 "Boulevard Of Broken Dreams"は2004年グリーン・ディの全米BB2位まで上がった曲、ギターがアコースティックに変わっていますが曲調は殆どオリジナルに近いです。"Lyla"オアシスが2005年に発表したアルバム"Don't Believe The Truth"収録曲でシングルも出された曲でこちらもオリジナルに近いです。そして最後は驚きです、"Hurricane 2001"これはスコーピオンズの1984年発表作"Rock You Like a Hurricane"。超有名なHR/HM曲をアコースティック調で演っています。こういうのを聴くと本家のを聴き返したくなりますね。

 続いて半年も経っていないのに出された『FEAT. MR. CASABLANCA』、ここでは2,3,10曲がGerhard Schleiferとの共作、他はマイケル・ヴォスの単独作。(Gerhard SchleiferはDemon DriveのギターリストAngel Schleifer)全作品このアルバムもHR/HMとはほど遠くリラックスした流れのプライベート・セッション的な録音です。
8,10,1112でスコーピオンズやマイケル・シェンカーバンドでのドラマー、Herman Rarebellが参加しています。他の曲のドラマーはMark Schulman(フォーリナーなど)。
 セッション風の流れの中では"The Girl Is Mine"がデビッド・ボウイを連想してしまう作風でわたしは気に入りました。
 そして"Ride The Wings Of Freedom","Home Is Where The Heart Is"アメリカ西部のシンガー・ソングライターが作りそうな曲でマイケルの歌い方も味が有って好きです。
 "Guns Say Fire"はこのアルバムの中で最もRockしている曲です、良いですね。
 "The Last Of The Runaways"はポップス、明るく若さを感じます、これもまた良いですね。

 同年にまた『ONE FOR The ROAD... 2013』を発表、今回はカバー曲は含まれていません。Gerhard Schleiferが前作収録曲の"Home Is Where The Hearts I"一曲だけにクレジットされているだけで、他はふたりいずれかのオリジナルですが未発表曲は2曲だけ。その中では"My Heart In Hand"がまだよかったです。

 その後1年ほど経て出されたのが『2ND SET』、オリジナルと他人の曲が半々です。
 トップの"Broken Hearts"はマイケルの曲、曲調はねちっこいですが歌い方はそうでもなくてまずまずですね、2曲目〜4曲目までは特に印象無し、5曲目"Borderline"は淡々としたリズムで流れ間奏のギターソロが効いていてまずまずでした。次の"Behind Blue Eyes"は1971年ザ・フーの発表曲、2003年Limp Bizkit がカバーしてこちらの方がヒットして知られた曲。わたしとしては一番シンプルなアレンジのこちらのヴァージョンが好きかも。次は'60年代後半のヒットでいろいろな人たちにカバーされているスペンサー・ディヴィス・グループの" Gimme Some Lovin'",
スティーヴ・ウィンウッドのヴォーカル共々大好きな曲です、ここも結構良かったです。次はイギー・ポップ作の"The Passenger"この曲のヴォーカルは明らかにマイケルの声ではないです、Holggy Beggでしょうか(クレジット無しなので確かではありません)。
 次も'60年代1967年の小ヒット曲、スモール・フェイセスの"Tin Soldier",この曲はマイケルのヴォーカルにも合っていて良いと思います。ラストはドアーズ1970年の発表のブルース・ロック"Roadhouse Blues"、この曲は好きな曲なので楽しかったです。マイケル・ヴォスがモロなウォーキン・ブルーズを演るのは意外ながら嬉しいですね。

 その後更に一年ほどして『NOTTE BIANCA PART On E』が発表されました。今回は1曲を除いてHolggy Beggの曲ばかりです、マイケル・ヴォスは曲作りに参加していません。
 1曲目〜3曲目は並みの曲で素通りでした。"Louie Louie"は1963年キングスメンがヒットさせた有名なヒット曲(オリジナル録音はリチャード・ベリー&ザ・ファラオズ)、キングスメンのヴァージョンを現代風にアレンジしてはいますがヴォーカルがマイケル・ヴォスではなくしわがれ声のHolggy Begg(おそらく)らしいのでちょっと残念です。
 後半は10分程の曲でちょっと長さが気に成りますが"Come On "が一番ましで他はスルーです。このユニット作5枚目ですが、一曲も気に入った曲が無しのアルバムでした。

1st set FEAT. MR. CASABLANCA ONE FOR THE ROAD...
BEGGAR'S JAM

FIRST SET 2013

A-Minor Records No.no credit
CD(Switzerland)

1. Saving Grace
2. When The Lights Went Out
3. Dreams
4. Cruising
5. I Think It'S Over
6. Summer In The City
7. Nights In White Satin
8. Refugee
9. Cold Wave
10. Old Brown Shoe
11. My Heart In (Your) Hands
12. Hollywood Angels
13. In The Willows
14. Boulevard Of Broken Dreams
15. Lyla
16. Hurricane 2001

BEGGAR'S JAM

FEAT. MR. CASABLANCA 2013
A Miner Records 02-2013
CD(Switzerland)

1.Burning Love
2.Living A Lie
3.The Girl Is Mine
4.Rome Burns
5.Love Lies
6.Bang Bang
7.Ride The Wings Of Freedom
8.Hollywood Angels
9.Guns Say Fire
10.Home Is Where The Heart Is
11.Not Over You
12.The Last Of The Runaways

BEGGAR'S JAM

ONE FOR The ROAD... 2013
A-Minor Records A-M RP 04-2013
CD(Switzerland)

1.Love Lies
2.Home Is Where The Hearts Is
3.My Heart In Hand
4.Hollywood Angels
5.When The Lights Went Out
6.Bang Bang
7.I Think It's Over
8.Cruising
9.Hollywood Angels
2nd set NOTTE BIANCA PART ONE
BEGGAR'S JAM
2ND SET
2014
A Miner Records A-M RP 04 2014
CD(Switzerland)

1. Broken Hearts
2. Summer Rain
3. Seal It With a Kiss
4. Big Black Crow
5. Borderline
6. Behind Blue Eyes
7. Gimme Some Lovin'
8. The Passenger
9. Tin Soldier
10. Roadhouse Blues
BEGGAR'S JAM
NOTTE BIANCA PART On E
2015
A Miner Records 05-2015
CD(Switzerland)

1. White Rocks
2. Sweet Cry
3. Time
4. Louie Louie
5. Son Of A Gun
6. Drama Queen
7. Come On
8. Drama Queen (Radio Edit)
 2000年代後半から2010年代初頭にかけてマイケル・ヴォスはゲイリー・バーデン、更にゲイリーつながりでマイケル・シェンカーと一緒に組んでアルバム制作をしています。内容はマイケル・シェンカーのページで記しています。ここでのピックアップ作品はマイケル・ヴォスがプロデュースだけでなくヴォーカルや楽器プレイで参加した物をあげました。

Gipsy Lady EMPLE OF ROCK Temple Of Rock: Live In Europe
SCHENKER & BARDEN ACOUSTIC PROJECT

GYPSY LADY 2009
CD Geneon GNCP-1028 (Japan)

1. Lost
2. Dance Lady Gipsy
3. All Of My Life
4. Fight For Freedom
5. El Grande
6. Starting Over
7. Can'T Live On Love Alone
8. Another Melody
9. Travelled So Far
10. Hungry
11. Night Of The Stare
12. The Journey
MICHAEL SCHENKER

TEMPLE Of ROCK
 2011
CD KING/inakustik KICP1584 (Japan)

1. Intro
2. How Long
3. Fallen Angel
4. Hanging On
5. The End Of An Era
6. Miss Claustrophobia
7. With You
8. Before The Devil Knows You'Re Dead
9. Storming In
10. Scene Of Crime
11. Saturday Night
12. Lover'S Sinfony
13. Speed
14. How Long
15. Remember
MICHAEL SCHENKER

TEMPLE Of ROCK LIVE IN EUROPE 2012
CD inakustik Gmbh INAK-9116 (Germany)

Disc-1
LIVE AT 013 TILBURG,NETHERLANDS,MAY 13TH 2012
1. Into The Arena
2. Armed And Ready
3. Lovedrive
4. Another Piece Of Meat
5. Hanging On
6 .Cry For The Nations
7. Let Sleeping Dogs Lie
8. Coast To Coast
9. Assault Attack
10. Before The Devil Knows You'Re Dead
11. Lights Out
12. On And On
13. Let It Roll

Disc-2
1. Shoot Shoot
2. Rock You Like a Hurricane
3. Rock Bottom
4. Holiday
5. Blackout
6. Doctor Doctor
Bonus Concert
Live At High Voltage Festival London,England,July 24Th 2011

7. Armed And Ready
8. Another Piece Of Meat
9. Rock You Like a Hurricane
10. Hanging On
11. Doctor Doctor
A Decade of The Mad Axeman
MICHAEL SCHENKER

A Decade Of The Mad Axeman
2018
CD inakustik INAK91582CD(Germany)  

Disc1(2007-2010)
Michael Voss does not participate.

Disc2 (Live recording 2010-2016)
1. Welcome Howl
2. Let Sleeping Dogs Lie
3. Rock My Nights Away
4. Attack Of The Mad Axeman
5. Rock You Like A Hurricane
6. Hanging On
7. Doctor Doctor)
8. Armed And Ready)
9. Rock Bottom
10. Horizons
11. Lights Out
12. Vigilante Man
13. Desert Song
14. Love Is Not A Game
15. Doctor Doctor  

MICHAEL SCHENKER GROUP

Immoortal 2021
CD WARD GQCS 90987 (Japan)

1. Drilled To Kill
2 .Don´t Die On Me Now
3 .Knight Of The Dead
4. After The Rain
5. Devil's Daughter
6. Sail The Darkness
7. The Queen Of Thorns And Roses
8. Come On Over
9. Sangria Morte
10. In Search Of The Peace Of Mind

 
 ポール・ショーティノはラフ・カット、クワイエット・ライオットといったHR/HM系バンドでヴォーカルを張っていた実力者、ジャニスの"心のかけら"のカバーが有名ですね。ただ、2000年代に入り暫らくレコーディング機会にめぐまれなかった様です。
マイケル・ヴォスがプロデュースした『CHASING MY DREAM』が久々の発表作。マイケル・ヴォスはプレイヤーとして、ギターで全面参加しています。またマイケルとマーク・スウィーニーのユニットWolfpakkのアルバムにはゲストで歌っています。
 で、このアルバムですが、全曲ポール・ショーティノの作品ですが、「これだ!」といった必殺曲はありません。1曲目"Remember You"のみが往年のラフ・カット時代を思い起こせるハード・ロックです。そしてバラード曲"Promises"は彼のブルーな性質を活かした聴きものナンバーに成っています。他の曲は残念ながらいまいちに感じました。
 日本盤ボーナス曲となっている"Plan Of Atack"はジャケットクレジットでは12曲目となっていますが、実際は9曲目に入っておりました。このボーナス曲が、上記2曲に続く出来なのは不思議です。

 BPNFREは昔からマイケル・ヴォスとの付き合いが多く、ボンファイアに居たエンジェル・シュライファーと一緒にDemon Driveを組んだりと個々のメンバー間も交流が有った様です。彼らの曲作りにも参加したりしています。そしてプレイヤーとしてボンファイアのライヴでは何度か参加していたとの事。
 彼らのアルバムの中でマイケル・ヴォスの名が確実に参加がクレジットされているのが1993年発売のライヴ盤『LIVE...THE BEST』。ここでのマイケル・ヴォスは代役ながらゲストではなく正式なツアーメンバーとして参加していた模様です。
ベスト選曲のライヴ盤ですので、どの曲も抜群、Mad Max, Demon Driveのサウンドに通じるBonfire,楽しめるアルバムです。
Chasing my dream LIVE...THE BEST
SHORTINO
CHASING MY DREAM 2009

CD Metal Heaven YZSH 1015 CD
(Japan)

1. Remember You
2. To The Cross
3. Prelude Missing
4. Missing
5. Nocturnal
6. Side FX
7. Alone They Ride
8. Chasing Your Dream
9. Plan Of Atack [bonus]
10. .Great Dreamer
11. Take My Heart And Run
12. Promises

BONFIRE
LIVE...THE BEST
1993
CD RCA/BMG 74321 27298 2 (EC)

1. Ready 4 Reaction
2. Bang Down The Floor
3. Hard On Me
4. Sweet Obsession
5. You're Back
6. Look Of Love
7. Know Right Now
8. Sdi
9. You Make Me Feel
10. Who's Foolin' Who
11. American Nights
12. Youth Patrol (20th Century)
13.Patrik's Groove
14.Don't Get Me Wrong
15.Waste No Time
16.Champion


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Text by Mie