七色の水面
きのう雪を溶かした水面が
きょうは夕陽を映して光ってる
キラキラ彩る七色が
いつも私の心の色であるように
January 12, 2002
四分の三
罪を背負って産まれた女
片寄った性の本能の
未熟な面のみを持たされた
わたし 完全ではない女
それでも自分を貶せない
蝕まれた欲望の果てから手招きされて
震えながらも逃げられない。
January 14, 2002
挨拶
封を切るまでもなく
ポイと捨て去った封書が
ごみ箱の中から溢れてる
私にゴミを送りつけるのは誰?
「さよなら」と下を向いてまた棄てる
大事に大事に仕舞った
あなたの手紙の束が
引き出しの中で眠ってる
棄てきれなくてまた引き出しの中
「またね」としか言えずに仕舞いこむ
bye-bye!・hello! を繰り返す
January 18, 2002
未来
話しかけても話しかけても
あなたの返事は遠のいて
私の前にはあなたの背中
うしろ姿が元気なら
わずかな切なさここへ置き
背中と背中合わせてみるわ
空気は他愛もなく移り気だから
よみがえるは
過ぎ去った日の鬼ごっこ
ふたたび
あなたが私の未来を見つめてる
笑う背中を見つめてる
January 19, 2002
「ピンクのウサギちゃんの部屋」に
"らしさ"
お正月といわれる日々が
あっという間に通り過ぎ
二年前までのことが頭をよぎる
毎朝毎朝
目にはライン 瞼にシャドーを入れていた私
遅刻をしてまでも ただ "らしく"見せようと
特に冬場はそうだった
汗をかかずに過ごせた重宝な時期だから
時は流れて 去年と今年のお正月
アイライナーやアイシャドーは
化粧箱の一番奥で寒い冬をすごしてる
私は冬が嫌いになって
"らしさ" はどうでも良いように成っている
January 20, 2002
PREV NEXT