小さなうさぎ
小さなうさぎ
今
わたしの大きな耳に
聞こえているのは
ため息混じりのざわめき
小さなうさぎ
今
わたしの円らな瞳に
映っているのは
明日じゃない景色
月へのぼって
耳を澄ましてみたい
月の中から
目を凝らしてみよう
わたしの心のままに
ふたたび
いつもの胸が躍ってる
November 4, 2001
硝子窓
臆病うさぎは
重たい扉を開けない
鍵穴から外を見つめてる
臆病うさぎは
月の灯りに照らされた
硝子窓がお気に入り
私もみんなのように
月の世界で住みたいな
毎夜 毎夜 眺めてる
冷たい風が入らぬように
硝子窓越しに
うさぎの窓のカーテンは
永遠に引かれない
露の水玉 光ってる
November 7, 2001
イースターバニーのように
うさぎのしっぽはパフのよう
その柔らかさはあなたの心
うさぎのしっぽはわたのよう
その温かさはあなたの心
ふわふわしっぽの誠実さ
持つべき姿が
鏡を持たないあなたに
見えないけれど
寒さに耐えたら
春には揃って 夢はこぶ
あの空の使者
復活祭のバニーのように
November 9, 2001