羽毛布に包まれて
あなたの秘密 わたしの秘密
そっと ゴム風船に
忍び込ませて 飛ばしましょ
雪のように 白い綿雲
身動きせずに 待っててくれる
一番大きな 綿雲 通り抜け
誰も居ない 雲の上
こそこそ ひそひそ
秘密と秘密の 話し合い
ここは 羽毛布のように
優しく あたたかく
秘密を 包んで くれますね
きっと あしたは
内緒のない ふたり
JUNE 11, 2001
―母性―
わたしは 思う
あなたが 愛しい
あなたが 可愛い
あなたに 生きて欲しい
わたしは 思わない
あなただけに 愛されたい
あなただけが 欲しい
あなただけが 憎い
わたしの 愛が
母性と言う物に
支配されているのなら
わたしは その愛を
授けてもらったことに
感謝する
JUNE 12, 2001
ありがとう
あなた達 ふたりの
笑顔を見ていると
わたしも 優しくなれる
ひとりじゃないよね わたし
あなた達 ふたりの
近くに 居るだけで
わたしも 温かくなれる
ひとりじゃないよね わたし
おじゃま虫には ならないから
仲良くしてね
JUNE 13, 2001
壊すもの
選んだ道は ただひとつ
一本道に 壁がある
一つ目 二メートル
若いわたしは 飛び越える
二つ目 三メートル
はしごを使って 乗り越える
三つ目 四メートル
壁の高さに 立ちすくんでしまう
今 鳥になりたい
それとも
モグラに なりましょか
いえ
わたしに ダイナマイトを
くださいな
JUNE 14, 2001