私のタイムマシーン

楽しかった瞬間 悲しかった瞬間
笑った瞬間 泣いた瞬間
私は 切り取れる
時を止め 空気を止めて
心の中に 切り取れる
それは 多分 女だから
タイムマシーンが 好きだから
いつまでも 飛び続ける
私のタイムマシーン
あなたとわたし
同じ楽しみ 分け合って
同じ悲しみ 分け合った
ありがとうの 思いを胸に
JUNE 5, 2001

挿絵
挿絵

キッチン

ふたり分
いつものように
並べて 待つと
チャイムが 鳴った
私のために 座ってくれた
私の喜ぶ顔を 見つめてくれた
ほんの少しの しあわせ
そうね それは
ままごとの くりかえし

昔のように
並べて 待っても
鳴らない チャイム
私のために 働くあなた
私の喜ぶ顔が 見たいと言って
ふたりっきりの しあわせ
ときどき 想う
あなたのために 包丁にぎる
あなたに貰った
エプロンつけて
 
JUNE 6, 2001

挿絵

(美雨さんのサイト「この涙が枯れるまで」に
何か足跡、残したくって書いたもの。
「プレゼント」という詩の後のリレー詩に・・・
私の一番最初の夢でした)

挿絵

History

過去 いつしかすぎし日々
私の過去 棄てられるでしょうか
どちらでもいい 過ぎてしまったこと

歴史 積み上げられた日々
私の歴史 棄てられるでしょうか
今 私は 私を演じている
私の歴史の中で
・・・小さなヒロイン
JUNE 8, 2001

挿絵
挿絵

痩せ蛍

星も見えない 寂しい車道
両脇に並んだ 街灯をくぐり抜け
力を無くした 蛍をあとにする
私が見たのは うつろな緑光
今 私の後ろへ 逃げていく
人工の光にまでも 及ばぬ輝光
頭の中を 翔るのは
不安の中で 水を求める
痩せ蛍
早く帰れと 私をせかす
JUNE 9, 2001

挿絵

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