過ぎし日の窓
目を閉じてしまう
立ち止まってしまう
身体が青く染まりそう
人の前には 春真っ盛り
目蓋の裏に映るのは
過ぎし日の 雪景色
白い空気に 侵された
心の奥まで 侵された
繰り返されるは
頬を流れる 水の温かさ
私は まだ生きている
May 4, 2001
待つものは
待っています わたしの物を
それは
手を伸ばしても 触れられない
いくつ 壁を乗り越えても
湧き出ない
それは
別の世界に 吹きだすもの
硝子の向こうで 流れ出す
授かり物の 赤い液
May 5, 2001
出発(たびだち)
想いでは いまだに 湯気をたてて
明日への出発(たびだち)を
待っているというのに
どうして
自分の過去に 支配されたり
未来の 奴隷に成れよう
丁度 去る年と来る年の
あいだに 今いるように
わたしは きょうを生きている
Dec. 31, 1973
(27年前の大晦日に
書いたものが 見つかりました
今の私に言いきかせる為に・・・)
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