ペギー・リーさん、時代背景などまるで浮かばない時代である1920年に生まれておられます(和暦でいうと大正9年)。 プレスリーでさえ'35年生まれですので、多分わたしにとってのフェヴァリット・ミュージシャン中では最年長だと思います。 いつかは書きたいと思っている人たちの中ではジャッキー・マクリーン:'32年生まれ、マイルス・デイヴィス:'26年生まれとさすがにジャズ畑で年長者さんが多いですが、ペギーさんよりはお若いです。 わたしはジャズ喫茶がやたら多い町で育ったために、ジャズを聴きだしたのは結構早く高校時代からに成ります。 BIG BOY、マンホール、52番街、YAMATOYA、しあんくれーる、ZABO、ダウンビート、サンタクロース、Impulse、 ブルーノート・・・今、即座にざっと想い出すだけでも結構出てきました、他にもまだまだ有った筈です。 ブルーノートのようにアルコール主体のお店は少なく、殆どが大学生相手に『コーヒー一杯でジャズのお皿が聴ける』といった"学生街の喫茶店"らしさを持っていました。特徴は窓のない密室でJBL-Olympus だとか ALTEC-A7 などの大型スピーカーを使い大音量で鳴らされて居た事と、煙草の煙がモウモウとしていた事でした。中学生で出入りすれば中学生で、高校生で出入りすれば高校生で煙草を覚えてしまう確率が相当に高い様な場所でしたが、スネかじりの生徒の身が深夜ラジオでは聴けないジャズLPが聴けるとても居心地の良い場所でした。 (今なら防毒マスクでもしないと長居は出来ませんが) ZABOはニュージャズ・フリージャズ系中心、BIG BOYは新譜中心といったお店のカラーはそれぞれ有りましたが、だいたい何処もヴォーカル物が回る確率(リクエスト可能ながら)は極端に少なかったと思います。そんな中、マル・ウォルドロン、ジャッキー・マクリーンの『Left Alone』を通じてビリー・ホリディに感心を持ち、ジャズ・ヴォーカル物も徐々に聴くように成っていきました。 ペギー・リーはビートルズのポールがデビュー当時の記事の中で、好きなシンガーのひとりとして挙げて居ましたので名前だけは知っていましたがレコードを買うきっかけは『スウィング・ジャーナル誌』で人気のジャズ・ヴォーカルアルバムがいくつか紹介されて居たときにペギー・リーの"Black Coffee"が有ったことでした。 コーヒーを飲みながらジャズを聴き、徐々にコーヒー好きに成っていった矢先のこのタイトルには惹かれました。 ただ、聴き始めるとタイトルソングより、コール・ポーターの"I've Got You Under My Skin"や"My Heart Belongs to Daddy(私の心はパパのもの)"などのスィング感が有る方が気に入りました。他の曲も気に入って(特にこのA面はほんと好きです)ペギー・リーを聴くきっかけと成りました。 彼女はスェーデン系の血を引き、1920年5月20日ノース・ダコタ州のジェイムズタウン(JAMESTOWN, NORTH DAKOTA)で生まれ、2002年1月21日の午前8時頃、ロスのベル・エア(Bel Air,LA)の自宅で心筋梗塞による心臓発作の為に亡くなられました。 4歳の時にお母さんと死に別れると、お父さんはノーマ(ペギーの本名)を継母に預けて去ってしまったとのこと。後の明るく強い姿を見るとき、幼くして両親を亡くした『悲運な女の子』の面影は有りませんが、芯の強さはこの頃にまで遡って培われたのでしょう。 彼女の唱法の特徴はこうした精神的な強さが良く現れた『姉御肌』的な歌い方に尽きると思います。ちょっとした女の格好良さを感じます。 1941年7月にシカゴで歌っていたときにベニー・グッドマンにスカウトされ、ヘレン・ウオード(Helen Ward)、マーサ・ティルトン(Martha Tilton) 、ヘレン・フォレスト(Helen Forrest)らに継いで、ベニー・グッドマン楽団の専属歌手として迎入れられました(Peggy Lee という名を考えたのはベニー・グッドマンだったらしいです)。翌月には録音を開始された20代前半のその録音はどれも素晴らしい出来です。 そしてその後、楽団のギタリストだったデイヴ・バーバーと結婚して一時歌手生活を中断しましたが、一年ほどで復帰、ソロ歌手として再出発しました。デイヴ・バーバーとは10年足らずで離婚するも、一緒の時に共作で作った歌作り生かし、その後もいくつかの曲を自作しています。 ビッグバンド出身の歌手で大きな成功を収めたのは女性では彼女が一番でしょうし、男性のフランク・シナトラ(ハリー・ジェームス楽団の専属歌手から)の成功にも負けないくらいです。 また彼女もシナトラ同様映画に出たりポピュラーソングを歌うようになり、一部のジャズファンから「ジャズシンガーではない」との評価を受けるように成ってしまいましたが、いろいろなジャンルの曲を歌いながらも、全キャリアを通じて眺めてみると個人的な見解ながらやはりジャズ・シンガーであるペギー・リーです。 ビリー・ホリデイ、サラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルドあたりが女性ジャズ歌手のビッグ・スリーである事は大抵の人が納得するでしょうが、五人挙げると成るといろいろと別れるところではないでしょうか? ダイナ・ワシントン、ベティ・カーター、カーメン・マックレーなどが候補に挙がりますが、勿論ペギー・リーを挙げる人もかなりおられるでしょう。 ジャズ・ヴォーカルを語るとき必ずその名が出るのですからやはり偉大な"ジャズ・シンガー"であったのだと思います。 これは絶えず変化をし続けた歌い手さん達の作品が、後年に成って「どれが代表作か?」などと語られるときの作品にもかなり依存するのでしょう。ペギー・リーの場合は60年代前半までのジャズを歌っていた時期の物が代表作に挙げられる事が多いのも要因のひとつだと思います。 反対はフランク・シナトラやナット・キング・コールがポピュラー歌手として語られる事でしょう。 50数年間に渡り録音・発売された相当な数の彼女のレコードは何処の国の物でも再発されれば、こまめにチェックして買い続けてきましたが、それでも全部のLPレコードを揃えられないままに(『MIRRORS(1975年発売)』は完全に買い漏らし)CD時代へと移行してしまいました。 CD時代に入り、買い漏らしていた物が再発されて、買う事が出来いくつか聴く事出来ました。このページをアップする段階で未聴のオリジナルアルバムは6〜7種だけと成りました。 |
<The Early Years 1941-1942> ペギー・リーの初吹き込みは1941年8月15日の"Elmer's Tune"で以降'43年3月頃までベニー・グッドマン楽団のバンド・シンガーとして歌っていました。 この時期に正式発売された曲は32曲で、どれも当然SP時代の物ですので、アルバム形式で発売される事はずっとずっと後の事でした。 (ちなみにSPレコードはStandard Playing(LP主体に成ってからはShort Playing)の略であり、LPは Long Playing、の略と回転数ではなく再生時間の長さを表した物です。Standardから"延長された再生"という意味で中間の45回転盤がExtended Playing=EPと命名されました。) 1972年にCBS・SONYから発売された『Elmer's Tune』は ベニー・グッドマン楽団と一緒に録音した33曲のうち発売された32曲すべてが収録された(未発表曲は"Let's Say a Prayer"というラストレコーディングだったらしいですが、マスターテープに異常があったとか。その後アメリカで起こったミュージシャン・ストライキの為に再録もされず、発売もされないままで終わった様です)宝物のようなアルバムです。 14年後にコンパクトディスクで聴き所を選んだ16曲盤が再発されましたが、14年間の間にマスターテープの劣化が有ったのか、アナログ盤の方が音質は優れています。 '99年に音源不良の"Let's Say a Prayer"や楽団退団後に時々競演したライブ音源などを加えたCDがアメリカで発売されていたのですが、買い漏らしています。 "Elmer's Tune"、"Why Don't You Do Right?"、"Let's Do It"、"On the Sunny Side of the Street"などが特に好きですが、どれもこれも素晴らしく貴重な録音です。 |
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ELMER'S TUNE (1972 Japanese Edition) JAPAN CBS/SONY SOPJ-22/23 A 1.Elmer's Tune 2.I See a Million People 3.That's the Way It Goes 4.Let's Do It 5.I've Got It Bad and That Ain't Good 6.My Old Flame 7.How Deep Is the Ocean? 8.Shady Lady Bird B 1.Let's Do It 2.Somebody Else Is Taking My Place 3.Somebody Nobody Loves 4.How Long Has This Been Going On? 5.That Did It, Marie 6.Winter Weather 7.Everything I Love 8.Not Mine C 1.Not a Care in the World 2.Blues in the Night 3.Where or When 4.On the Sunny Side of the Street 5.The Lamp of Memory 6.If You Build a Better Mousetrap 7.When the Roses Bloom Again 8.My Little Cousin D 1.The Way You Look Tonight 2.I Threw a Kiss in the Ocean 3.We'll Meet Again 4.Full Moon 5.There Wont Be a Shortage of Love 6.You're Easy to Dance with 7.All I Need Is You 8.Why Don't You Do Right? |
MISS PEGGY LEE (USA Edition) USA 1970 Columbia/Hermony H-30024 1.Why Don't You Do Right? 2.My Old Flame 3.All I Need Is You 4.Not a Care in the World 5.Full Moon B 1.Elmer's Tune 2.I Got It Bad 3.The Way You Look Tonight 4.We'll Meet Again |
A PORTRAIT OF PEGGY LEE 1941-1942 (Japanese Edition) 1986 JAPAN CBS/SONY 32DP-563 CD 1.Elmer's Tune 2.That's the Way It Goes 3.I've Got It Bad and That Ain't 4.My Old Flame 5.Let's Do It 6.Somebody Else Is Taking My Place 7.How Long Has This Been Going On? 8.That Did It, Marie 9.Winter Weather 10.Blues in the Night 11.Where or When 12.On the Sunny Side of the Street 13.The Way You Look Tonight 14.We'll Meet Again 15.Full Moon 16.Why Don't You Do Right? |
<1944-1952> 結婚の為に1943年にベニー・グッドマンの楽団を退団して、一旦家庭に入るもすぐに復活、'44年にはCapitolと契約して、以後'52年までCapitolに在籍しました。 その後一旦、Deccaに移籍後再びCapitolに戻りましたので、この初期の方を通常『第一期Capitol時代』と呼ばれています。 まだまだ、SP全盛時代でしたが、夫君であるデイヴ・バーバーと共作した曲を、次々と発表してヒットさせ人気歌手へと上り詰めました。 20代中盤から30代前半の頃ですし、女性として最もイキイキして居た時代ですね。 1948年にLPが開発されて'50年代以後本格的なLP時代に入るのですが、この第一期Capitol時代に吹き込まれた録音のうち12曲だけが(LPとしての)正式にオリジナルアルバム(Rendez-vous)として発売されただけです。 1974年に日本独自で編集されたアルバムでは4曲追加されましたが、おそらく120曲近く吹き込まれた最初のcapitol時代の音源はCDは勿論、LP時代にも再発されませんでした。(マスター不良か破損でしょうか?) この1944年-1954年はラジオ全盛時代でペギー・リーも相当ラジオで歌っていたようです。LPの『You Can Depend on Me』、『If I Could Be with You』、『Easy Listening』そして、CDの『It's a Good Day』はすべてラジオ放送の音源です。 ちなみに『Easy Listening』のカヴァージャケットに写っている中でギターを持った人がデイヴ・バーバー、ペギー・リーは都合三回結婚して三回とも離婚しましたが、子供さんは一回目のデイヴ・バーバーとの間に産まれた女の子ひとりだけでした。 |
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RENDEZ-VOUS (original 1952) 1984 FRANCE EMI/Capitol 1547731 A 1.Why Don't You Do Right? 2.Them There Eyes 3.'Deed I Do 4.I Don't Know Enough About You 5.It's a Good Day 6.Golden Earrings B 1.I Can't Give You Anything But Love 2.Stormy Weather 3.Don't Smoke in Bed 4.While We're Young. 5.Manana 6.Hold Me |
PEGGY LEE WITH DAVE BARBOUR (Japanese Edition) 1974 JAPAN Capitol ECP-88169 A 1.Why Don't You Do Right? 2.Them There Eyes 3.Don't Smoke in Bed 4.While We're Young. 5.'Deed I Do 6.I Don't Know Enough About You 7.Everybody Loves Somebody 8.Sugar B 1.I Can't Give You Anything But Love 2.Stormy Weather 3..It's a Good Day 4.Golden Earrings 5.Manana 6.Hold Me 7.Save Your Sprrow for Tomorrow 8.My Man |
YOU CAN DEPEND ON ME (1981 USA Edition) USA Legend GL-6023 A 1.You Can Depend on Me 2.I've Had My Moments 3.Suger 4.I Should Care 5.Someday, Sweetheart 6.September in the Rain 7.That Old Gang of Mine B 1.Nice Work If You Can Get It 2.I'm Begining to See thr Light 3.Gone with the Wind 4.Don't Blame Me 5.Baby Won't You Please Come Home 6.My Last Affair 7.I'm Confession Radio Transcriptions from "MacGregor" Libraly, the late 1940s to early 1950s. |
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IF I COULD BE WITH YOU (1984 USA Edition) USA Legend SR-5008 A 1.If I Could Be with You 2.Too Young 3.Clarinade 4.Make the Man Love Me 5.Toodle-Lee-Oo-Doo 6.It Never Happend to Me 7.Goodbye B 1.Shanghai 2.A Guy Is a Guy 3.These Folish Thing 4.Just One More Chance 5.Dorsey Medley 6.The Lady Is a Tramp Radio Transcriptions from 1951 to 1952. |
EASY LISTENING (1985 UK Edition) UK ARTISTIC ART DD5 A 1.Sombody Loves Me 2.As Long As I'm Dreaming 3.When the Red, Red Robin Comes 4.Go Away! 5.Aintcha Ever Comin' Back? B 1.It Takes a Long, Long Train with a Red Caboose to Carry My Blues Away 2.I Don't Know Enough about You 3.The Lady from 29 Palms 4.Tou and I Passing by 5.On the Sunny Side of the Street 6.It's a Good Day 7.Up a Lazy River (A-3,4, B-3,5,7 = with Woody Herman) Radio Transcriptions from the early 1950s. |
IT'S A GOOD DAY 2004 USA Riff City RCD-286 CD 1.From This Moment on 2.It's a Good Day 3.You 4.I Get a Kick Out of You 5.That Old Black Magic 6.Oh, What a Beautiful Morning 7.Let There Be Love 8.'Deed I Do 9.You Do Something to Me 10.Thr Surrey with the Fringe on Top 11.Between the Devil and the Deep Blue Sea 12.Almost Like Being in Love 13.Ac-Cent-Tchu-Ate the Positive 14.Just One of Those Things Radio Transcriptions from 1951 to 1952. |
<1952-1956> デイヴ・バーバーと別れた後心機一転、Capitolから移籍して4年半ほどの間にかなりDeccaレーベルに録音を残しました。 ただアルバムとしての発売はDeccaを去ってからの'57年から'64年迄 も続きLP化は小出し発表の形に成っています。 ペギー・リーがジャズファンから支持される時代というのは概ねこの'53年から'63年位の10年間で、ジャズ演奏に乗っての傑作録音が多く集中しています。 反面、映画女優・声優やソングライターとして名を広めるなどポピュラリティーな部分も拡大していきました。 このDecca時代のベストアルバムは勿論『Black Coffe』だと云う事に成りますが、『Dream Street』もジャズファンには結構人気有ります。囁くようなタイプのバラード"What's New?"、"It Never Entered My Mind"などでは彼女の巧さが光りますし、スィング感有るコール・ポーターの"It's All Right with Me"などは、さりげなくナチュラルに歌いながらも軽快にドライブさす独特の唱法は相変わらずです。『Black Coffe』程に話題に成らないのはしっとりした曲が多い選曲の問題でしょう。 そして、『PETE KELLY'S BLUES(皆殺しのトランペット)--出演も』、『LADY AND THE TRAMP(わんわん物語)--声優出演』と映画のサウンドトラック盤が2枚この時代に有ります。『皆殺しのトランペット』はジャズでElla Fitzgeraldの歌も3曲収録された聴き物です(ペギー・リーの演技はアカデミー助演女優賞にノミネートされたそうです)。『わんわん物語』は映画自体がヒットしましたし、きっとジャズを聴かない若い・幼い世代にもその歌声を印象づけたに違いないでしょう。個人的にはジャズソングの"That Fellow's a Friend of Man"が好きです。 『SEA SHELLS(貝がら)』はハープとハープシコードのみの伴奏というジャズではない異色作、人気有りますがわたしは数回しか聴いていません。 続く『MISS WONDERFUL』、『LOVER』、『THE FABULOUS』はペギーがDeccaを離れてから発売されたアルバムでどれもヒットソング主体に作られた物ですが、先の二枚はジャズスタンダードも多く、楽しめます。 ガーシュインの"They Can't Take That Away from Me(誰も奪えぬこの想い)"、コール・ポーターの"Just One of Those Things"などはやっぱりペギーの歌で聴いておきたいです。 "This Is a Very Special Day" では作詞だけでなく作曲もこなしていますがとてもチャーミングな曲です。 また、"Take a Little Time to Smile"や"I Don't Know Enough About You"は既に別れて10年以上も経つデイヴ・バーバーとの共作曲です。 『THE FABULOUS』は"Johnny Guitar"が公式なアルバムに収められた最初の盤ですね。ちなみにこの映画『大砂塵のテーマ』は邦題が"ジャニー・ギター"でした、通常なら"ジョニー・ギター"と成って当然なのに発音通りに記された珍しい邦題だと思いました。 |
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SELECTIONS FROM IRVING BERLIN'S WHITE CHRISTMAS (original-1954) 1981 JAPAN MCA/VIM-7277 A 1.The Old Man-Gee, I Wish I was Back in the Army (with cast) 2.Sisters 4.Snow (with Bing Crosby, Danny Kaye) 5.Blue Sky Monday (with Bing Crosby, Danny Kaye) B 2.Count Your Blessings Instead of Sheep (with cast) 3.Love, You Didn't Do Right By Me 5.White Christmas (with cast) |
SONGS FROM PETE KELLY'S BLUES (original-1956) 1961 UK Ace of Hearts AH-26 A 1.Oh, Didn't He Ramble 2.Sugar 3.Somebody Loves Me 4.I'm Gonna Meet My Sweetie Now 5.I Never Knew 6.Bye-bye, Blackbird B 1.What Can I Say After I Say I'm Sorry? 4.He Needs Me 5.Sing a Rainbow (And other songs by Ella Fitzgerald) |
BLACK COFFEE (original-1956) 1961 UK Ace of Hearts AH-5 A 1.Black Coffee 2.I've Got You Under My Skin 3.Easy Living 4.My Heart Belongs to Daddy 5.It Ain't Necessarily So 6.Gee, Baby, Ain't I Good to You? B 1.A Woman Alone with the Blues 2.I Didn't Know What Time It Was 3.When the World Was Young 4.Love Me or Leave Me 5.You're My Thrill 6.There's a Small Hotel |
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DREAM STREET (original-1957) 1974 JAPAN MCA-3093 A 1.Street of Dreams 2.What's New? 3.You're Blase 4.It's All Right with Me 5. My Old Flame 6.Dancing on the Ceiling B 1.It Never Entered My Mind 2.Too Late Now 3.I've Grown Accustomed to His Face 4.Something I Dreamed Last Night 5.Last Night When We Were Young 6.So Blue |
SONGS FROM WALT DISNEY'S LADY AND THE TRAMP (original-1957) 1974 JAPAN MCA-7150 A 1.Bella Notte 2.Peace on Earth 3.Jim Dear 5.Old Trusty 6.Singing B 1.What is Baby? 2.La-la-lu 6.That Fellow's a Friend of Man |
SEA SHELLS (original-1958) 1972 JAPAN MCA-7099 A 1.Sea Fever 2.Nine Thorny Thickets 3.Little Old Car 4.Greensleeves 5.Chinese Love Poems The Fisherman Autum Evening 6.The Happy Monks 7.The White Birch & The Sycamor 8.Of Such Is the Kingdom of God B 1.Brown Bird Singing 2.I Don't Want to Play in Y 3.The Maid Wuth the Flaxen Hair 4.The Wearing of the Green 5.Chaconde 6.Chinese Love Poems Going Rowing Like the Moon The Musicians 7.The Riddle Song 8.The Golden Wedding Ring |
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MISS WONDERFUL (original-1959) 1974 JAPAN MCA-3092 A 1.Mister Wonderful 2.They Can't Take That Away from Me 3.Where Flamingos Fly 4.You've Got to See Mamma Every Night 5.The Come Back 6.Take a Little Time to Smile B 1.I Don't Know Enough About You 2.Joey, Joey, Joey 3.Crazy in the Heart 4.You Oughtta Be Mine 5.We Laughed at Love 6.That's Alright, Honey |
LOVER (original-1964) 1974 JAPAN MCA-3113 A 1.Lover 2.Forgive Me 3.I Hear the Music Now 4.You Go to My Head 5.That's Him Over There 6.River, River B 1.I'm Glad There Is You 2.Sans Souci 3.Be Anything (But Be Mine) 4.Just One of Those Things 5.Go Where You Go 6.This Is a Very Special Day |
THE FABULOUS PEGGY LEE (original-1964) 1976 JAPAN MCA-3155 A 1.You Let My Love Get Cold 2.Love, You Didn't Do Right By Me 3.Oh! No! Please Don't Go 4.The Tavern 5.Wrong, Wrong, Wrong 6.The Gypsy with Fire in His Shoes B 1.Do I Love You? 2.Wrong, Joe 3.Me 4.Johnny Guitar 5.I Belong to You 6.Autumn in Rome |
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BLACK COFFEE (original-1956) 1989 JAPAN MCA MVCM-261 CD 1.Black Coffee 2.I've Got You Under My Skin 3.Easy Living 4.My Heart Belongs to Daddy 5.It Ain't Necessarily So 6.Gee, Baby, Ain't I Good to You? 7.A Woman Alone with the Blues 8.I Didn't Know What Time It Was 9.When the World Was Young 10.Love Me or Leave Me 11.You're My Thrill 12.There's a Small Hotel |
DREAM STREET + 3 (original-1957) 1989 JAPAN MCA M-263 CD 1.Street of Dreams 2.What's New? 3.You're Blase 4.It's All Right with Me 5. My Old Flame 6.Dancing on the Ceiling 7.It Never Entered My Mind 8.Too Late Now 9.I've Grown Accustomed to His Face 10.Something I Dreamed Last Night 11.Last Night When We Were Young 12.So Blue 13.Autumn in Rome 14.Do I Love You? 15.Baubles, Bangles and Beads |
<1957-1968> Deccaを離れて再びCapitolへ戻って、ここで'57年から'72年までの15年間という長い年月に膨大な数の曲を録音しました。 この第二期Capitol時代の前半5〜6年間はDecca時代から引き継いでジャズヴォーカルを堪能できるアルバムを連発しています。 こうして、ジャズ・スタンダードを中心に歌っていた時代から徐々にポップス畑の曲を歌うように成っていきますが、だいたい'64年、'65年辺りが境ですので、ビートルズの全米上陸時と重なるのは興味深いところです。 普通、ジャズ歌手がポップス畑、ロック畑の曲を取り上げる場合は伴奏はジャズ・アレンジで自分なりの解釈で歌う事が常識の中で、ペギー・リーは自然に歌うという自らの唱法でありながら、原曲の雰囲気を崩さ無ぬように歌い続けました。 でも、ベニー・グッドマン楽団時代からその唱法は個性的でしたし、その頃から20年経とうが30年経とうがずっと変わらぬ唱法で歌い続けておられた事の方が嬉しい想いがします。バックの伴奏アレンジがジャズであるか無いかだけの違いですから。 移籍第一弾のアルバムは『The Man I Love』、タイトルソングはジョージ・ガーシュイン(作詞はお兄さんのアイラ・ガーシュイン)、編曲はネルソン・リドル、指揮がフランク・シナトラと質プラス話題性でセールス的にも順調な滑り出しをしています(ビルボードアルバムチャートで最高位20位)。 余談ですが、わたしの持っている日本盤LPは当時の東芝音楽工業(現東芝EMI)のジャズ・ヴォーカルシリーズのラインナップの中から3枚だったか4枚だったかを買ってタスキの応募券を送ると貰えたプレゼント品です。(東芝は21世紀に成ってからもクラシックのシリーズCDで同様の企画をしてくれました) そして続いての『Jump for Joy』が個人的には一番好きなペギー・リーのアルバムと成ります。デューク・エリントンの軽快なスウィング・ナンバーから始まるこのアルバムは『Black Coffee』や『Beauty and the Beat』の影に隠れがちですが、勿論ペギー・リーの代表作のひとつでしょう。"Just in Time","What a Little Moonlight Can Do(月光のいたずら)","Cheek to Cheek"などのスタンダードは特に良いですね。 続いての『Things Are Swingin'』『I Like Men!』は『Jump for Joy』の続編、続々編といった感じです。そして、ジョージ・シアリングとマイアミで競演録音した『Beauty and the Beat』、これは『Black Coffee』よりも好きだと言われる人達が多い程の有名盤です。わたしの好きなコール・ポーターの曲も2曲歌われていますし、選曲が良くてジャズの楽しい部分を充分に味わえます。 '60年に入りいきなり5枚のアルバムを発売して(持っていないアルバムに『All Aglow Again!』『Christmas Carousel 』が有ります)絶好調を維持、'61年にはQuincy Jonesと組んで『If You Go』を出しました、これもバラード系が好きな人には人気盤です。次も同じくQuincy Jonesと組んだ『Blues Cross Country』、こちらは異色の企画盤、B面一曲目の"Goin' to Chicago Blues"が何故か好きです。 '63年には『Mink Jazz』と題されたジャズ・アルバムが出された訳ですが、以後、徐々にジャズ曲が減っていくというペギー・リーの録音経歴からみても、バック演奏の面から見ても(オーケストラじゃなくジャズコンボ)凄く印象に残る好きなアルバムです。特に印象的なのはBenny Golsonがジャズ・メッセンジャーズ時代に書いた名曲"Whisper Not"。これはWinton Kellyのピアノトリオ盤で最初に聴いた曲ですがとても好きな曲です。 次の『I'm a Woman』ではFats Dominoの"I'm Walkin'" などR&Rを歌い、以後少しずつロック・ポップス系の物を取り入れ初めましたが、'65年から'68年頃のアルバムはジャズっぽい物との混合的な作品が多いのか 中途半端な面が無きにしも有らずと言ったところでしょうか、この時代のは一旦買い漏らすとなかなか再発はされませんでした。 ちなみにCD再発盤で買った『Latin a La Lee』に入っている"Till There Was You"はMeredith Willsonがミュージカル『The Music Man』の中の曲として書いた物ですが、ビートルズのポールが気に入ってこのペギー・リーの録音を参考にビートルズのレパートリーにしました。 |
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THE MAN I LOVE (original-1957) 1973 JAPAN Capitol PRP-45 A 1.Man I Love 2.Please Be Kind 3.Happiness Is a Thing Called Joe 4.(Just One Way to Say) I Love You 5.That's All 6.Something Wonderful B 1.He's My Guy 2.Then I'll Be Tired of You 3.My Heart Stood Still 4.If I Should Lose You 5.There Is No Greater Love 6.Folks Who Live on the Hill |
JUMP FOR JOY (original-1959) 1975 JAPAN Capitol ECS-80167 A 1.Jump for Joy 2.Back in Your Own Back Yard 3.When My Sugar Walks Down the Street 4.I Hear Music 5.Just in Time 6.Old Devil Moon B 1.What a Little Moonlight Can Do 2.Four or Five Times 3.Music, Music, Music 4.Cheek to Cheek 5.The Glory of Love 6.Ain't We Got Fun |
THINGS ARE SWINGIN' (original-1959) 1980 Holland EMI 5C 038-85435 A 1.It's a Wonderful World 2.Things Are Swingin' 3.Alright, Okay, You Win 4.Ridin' High 5.It's Been a Long, Long Time 6.Lullaby in Rhythm B 1.Alone Together 2.I'm Beginning to See the Light 3.It's a Good, Good Night 4.You're Getting to Be a Habit With Me 5.You're Mine You 6.Life Is for Livin' |
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I LIKE MEN! (original-1959) 1983 JAPAN Capitol ECJ-60029 A 1.Charley, My Boy 2.Good for Nothing Joe 3.I Love to Love 4.When a Woman Loves a Man 5.I Like Men! 6.I'm Just Wild About Harry B 1.My Man 2.Bill 3.So in Love 4.Jim 5.It's So Nice to Have a Man Around the House 6.Oh Johnny, Oh Johnny, Oh! |
BEAUTY AND THE BEAT (original-1959) 1972 JAPAN Capitol ECP-88026 A 1.Do I Love You? 2.I Lost My Sugar in Salt Lake City 3.If Dreams Come True 4.All Too Soon 5.Mambo in Miami (instrumental) 6.Isn't It Romantic? (instrumental) B 1.Blue Prelude 2.You Came a Long Way from St. Louis 3.Always True to You in My Fashion 4.There'll Be Another Spring 5.Get Out of Town 6.Satin Doll (instrumental) |
LATIN A LA LEE (original-1960) 1974 UK EMI/Starline SRS-5080 1.Heart 2.On The Street Where You Live 3.I Am In Love 4.Hey There 5.I Could Have Danced All Night B 1.Surrey With The Fringe On Top 2.THe Party's Over 3.Dance Only With Me 4.Wish You Were Here 5.C'est Magnifique 6.I Enjoy Being A Girl |
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PRETTY EYES (original-1960) 1987(?) UK Capitol EMS-1153 A 1.As You Desire Me 2.It Could Happen to You 3.Pretty Eyes 4.Moments Like This 5.Remind Me 6.You Fascinate Me So B 1.I Wanna Be Loved 2.I'm Walking Through Heaven with You 3.I Remember You 4.Too Close for Comfort 5.In Other Words 6.Because I Love Him So |
BASIN STREET EAST PROUDLY (original-1961) 1978 JAPAN Capitol ECJ-50024 A 1.Day In, Day Out 2.Moments Like This 3.Fever 4.The Second Time Around 5.Medley: One Kiss, My Romance, The Vagabond King Waltz 6.I Got a Man B 1.I Love Being Here with You 2.But Beautiful 3.Them There Eyes 4.Just for a Thrill 5.Yes Indeed |
IF YOU GO (original-1961) 1975 JAPAN Capitol ECS-70028 A 1.As Time Goes by 2.If You Go 3.Oh Love Hast Thou Forsaken Me 4.Say It Isn't So 5.I Wish I Didn't Love You So 6.Maybe It's Because B 1.I'm Gonna Laugh You Right out of My Life 2.I Get Along Without You Very Well 3. I Love Your... Gypsy Heart 4.When I Was a Child 5.Here's That Rainy Day 6.Smile |
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BLUES CROSS COUNTRY (original-1962) 1976 JAPAN Capitol ECJ-60010 A 1.Kansas City 2.Basin Street Blues 3.Los Angeles Blues 4.I Lost My Sugar in Salt Lake City 5.The Grain Belt Blues 6.New York City Blues B 1.Goin' to Chicago Blues 2.San Francisco Blues 3.Fisherman's Wharf 4.Boston Beans 5.The Train Blues 6.St. Louis Blues |
MINK JAZZ (original-1963) 1983 JAPAN Capitol ECJ-50087 A 1 It's a Big Wide Wonderful World 2 Whisper Not 3 My Silent Love 4 Lady Is a Tramp 5 Days of Wine and Roses 6 As Long as I Live B 1 I Won't Dance 2 Cloudy Morning 3 I Could Write a Book 4 I Never Had a Chance 5 Close Your Eyes 6 Where Can I Go Without You? |
I'M A WOMAN 1963 USA Capitol SM-1857 A 1 Alley Cat Song 2 Mama's Gone, Goodbye 3 I'm Walkin' 4 Come Rain or Come Shine 5 There Ain't No Sweet Man That's Worth the Salt of My Tears 6 I'm a Woman B 1 Mack the Knife 2 You're Nobody 'Til Somebody Loves You 3 I'll Get by 4 I Left My Heart in San Francisco 5 Taste of Honey 6 One Note Samba |
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IN LOVE AGAIN! 1964 USA Capitol ST-1969 A 1.Lot of Livin' to Do 2.I've Got Your Number 3.Little by Little 4.Got That Magic 5.Moment of Truth 6.That's My Style B 1.I Can't Stop Loving You 2.Unforgettable 3.Once (Ils S'Aimaient) 4.(I'm) In Love Again 5.I Got Lost in His Arms 6.How Insensitive |
IN THE NAME OF LOVE (original-1964) 1974 USA Capitol SY-4618 A 1.In the Name of Love 2.My Sun 3.The Boy from Ipanema 4.Shangri-La 5.Talk to Me Baby 6.There'll Be Some Changes Made B 1.After You've Gone 2.Right to Love (Reflections) 3.Theme from "Joy House" (Just Call Me Love Bird) 4.Senza Fine 5. When in Rome |
THEN WAS THEN AND NOW IS NOW 1965 USA Capitol T-2388 A 1.Trapped In the Web of Love 2.Loosers Weepers 3.Free Spirits 4.I Go to Sleep 5.Leave It to Love 6.The Shadow of Your Smile B 1.They Say 2.Seventh Son 3.Then Was Then (And Now Is Now) 4.Ev'rybody Has the Right to Be Wrong 5.Skyscraper 6.The Masquerade Is Over |
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EXTRA SPECIAL! 1967 USA Capitol ST-2732 A 1.Hey, Look Me Over 2.When He Makes Magic 3.Walking Happy 4.Oh! You Crazy Moon 5.So What's New? 6.Call Me Darling, Call Me Sweetheart, Call Me Dear B 1.A Bucket of Tears 2.The Shining Sea 3.A Doodlin' Song 4.Amazing 5.I'm Gonna Go Fishin' |
MINK JAZZ (original-1963) 1991 JAPAN Capitol TOCJ-5342 CD 1 It's a Big Wide Wonderful World 2 Whisper Not 3 My Silent Love 4 Lady Is a Tramp 5 Days of Wine and Roses 6 As Long as I Live 7 I Won't Dance 8 Cloudy Morning 9 I Could Write a Book 10 I Never Had a Chance 11 Close Your Eyes 12 Where Can I Go Without You? |
THINGS ARE SWINGIN'/JUMP FOR JOY (original-1959) 1996 UK EMI 7243 8 54543 2 5 CD 1.It's a Wonderful World 2.Things Are Swingin' 3.Alright, Okay, You Win 4.Ridin' High 5.It's Been a Long, Long Time 6.Lullaby in Rhythm 7.Alone Together 8.I'm Beginning to See the Light 9.It's a Good, Good Night 10.You're Getting to Be a Habit With Me 11.You're Mine You 12.Life Is for Livin' 13.Jump for Joy 14.Back in Your Own Back Yard 15.When My Sugar Walks Down the Street 16.I Hear Music 17.Just in Time 18.Old Devil Moon 19.What a Little Moonlight Can Do 20.Four or Five Times 21.Music, Music, Music 22.Cheek to Cheek 23.The Glory of Love 24.Ain't We Got Fun |
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PRETTY EYES/GUITARS A LÀ LEE (original-1960&1966) 1999 UK EMI 7243 4 98883 2 6 CD 1.As You Desire Me 2.It Could Happen to You 3.Pretty Eyes 4.Moments Like This 5.Remind Me 6.You Fascinate Me So 7.I Wanna Be Loved 8.I'm Walking Through Heaven with You 9.I Remember You 10.Too Close for Comfort 11.In Other Words 12.Because I Love Him So 13.Nice 'N' Easy 14.Strangers in the Night 15.Mohair Sam 16.Goodbye, My Love 17.Think Beautiful 18.An Empty Glass 19.Good Times 20.Sweet Happy Life 21.Touch the Earth 22.Beautiful, Beautiful World 23.My Guitar 24.Call Me |
LATIN A LA LEE!/OLÉ A LA LEE! (original-1960) 1997 UK EMI 7243 8 56056 2 8 CD 1.Heart 2.On The Street Where You Live 3.I Am In Love 4.Hey There 5.I Could Have Danced All Night 6.Surrey With The Fringe On Top 7.THe Party's Over 8.Dance Only With Me 9.Wish You Were Here 10.C'est Magnifique 11.I Enjoy Being A Girl *12.Till There Was You 13.Come Dance with Me 14.By Myself 15.You're So Right for Me 16.Just Squeeze Me 17.Fantastico 18.Love and Marriage 19.Non Dimenticar 20.From Now On 21.You Stepped Out of a Dream 22.Ole 23.I Can't Resist You *24.Together Wherever We Go *=Bonus Tracks |
IN LOVE AGAIN!/IN THE NAME OF LOVE (original-1964) 1999 UK EMI 7243 5 21056 2 3 CD 1.Lot of Livin' to Do 2.I've Got Your Number 3.Little by Little 4.Got That Magic 5.Moment of Truth 6.That's My Style 7.I Can't Stop Loving You 8.Unforgettable 9.Once (Ils S'Aimaient) 10.(I'm) In Love Again 11.I Got Lost in His Arms 12.How Insensitive 13.In the Name of Love 14.My Sun 15.The Boy from Ipanema 16.Shangri-La 17.Talk to Me Baby 18.There'll Be Some Changes Made 19.After You've Gone 20.Right to Love (Reflections) 21.Theme from "Joy House" (Just Call Me Love Bird) 22.Senza Fine 23. When in Rome |
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SUGAR 'N' SPICE (original 1962) 2001 UK Capitol 7243 5 25249 2 1 CD 1.Ain't That Love 2.The Best Is Yet to Come 3.I Believe in You 4.Embrasse Moi 5.See See Rider 6.Teach Me Tonight 7.When the Sun Comes Out 8.Tell All the World About You 9.I Don't Wanna Leave You Now 10.The Sweetest Sounds 11.I've Got the World on a String 12.Big Bad Bill *13.I\ll Be Around *14.Loads of Love *15.Amazing *=Bonus Tracks |
PASS ME BY/BIG SPENDER (original 1965 and 1966) 2001 UK EMI 7243 5 35210 2 8 CD 1.Sneakin' Up on You 2.Pass Me By 3.I Wanna Be Around 4.Bewitched, Bothered and Bewildered 5.My Love, Forgive Me (Amore, Scusami) 6.You Always Hurt the One You Love 7.A Hard Day's Night 8.Love 9.Dear Heart 10.Quiet Nights (Corcovado) 11.That's What It Takes 12.Come Back to Me 13.You've Got Possibilities 14.It's a Wonderful World 15.I'll Only Miss Him When I Think of Him 16.Big Spender 17.I Must Know 18.Alright, Okay, You Win 19.Watch What Happens 20.You Don't Know 21.Let's Fall in Love 22.Gotta Travel on |
<1969-2002> '60年代中期から後半にかけてはジャズ(モダンジャズ)そのものが移り変わろうとして時代でありました。 Albert AylerやJohn Coltraneが突き進んでいった"精神音楽の世界"とジャズ本来ののメインストリームを引っ張っていたMiles Davisのロック・リズム導入、電気楽器化などです。 ペギー・リーのアルバム作りも'64年・'65年位からロックサウンドを少しずつ取り入れ出しましたが、寄せ集め的で、まだ模索中の域を進んでいた時代のアルバムだったように感じます。 それが、'69年の『A Natural Woman』ではBillie Holidayの"Don't Explain"をブルージーにブルーズ・ロック風味をきかせた快唱で歌ったり、Tyrone Davisの"Can I Change My Mind?(心変わりがしたくて)"やPercy Mayfieldの"Please Send Me Someone to Love"などR&B・Bluesクラシックスを、更には当時ヒットしたてのOtis Reddingの"The Dock of the Bay"などを取り上げ、ソウル・ブルーズ寄りな選曲中心で構成されています。そして、ペギーの歌はどれも素晴らしく、'60年代後半作群では飛び抜けてわたしの好きなアルバムです。(タイトル曲はCarole Kingだし、Randy Newmanの曲も取り上げています) 『A Natural Woman』はそんなに売れたアルバムでは無いながらも、それまでの数作前の作品群よりは随分とアルバムとしての一貫性が出てきました。 これはポップスの分野におけるアルバム作りの姿勢の変化と時を同じにしているのが面白いです。(シングル曲の寄せ集めとか、目玉曲プラスおまけ曲でアルバムを作っていた'60年代も後半に入りBeatlesの"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"辺りからアルバムとしての一貫性を持たせた製作に変わって来ていました) そしてそれからの5作(Capitol時代の最終期)はポップス・ロック系中心な選曲で良質なヴォーカル・アルバムを連続して出しました。アルバムは再びチャートに入るようになり、シングル曲"Is That All There Is?"はポップチャートでも11位、アダルト・コンテポラリーチャートでは1位に成るヒットとなり'69年のグラミー賞、最優秀女性ヴォーカル賞を獲得しました。 George Harrison、Lennon & McCartney、Paul Simon、David Gates、Burt Bacharach、Michel Legrand、Randy Newman、Paul Anka、Neil Sedaka、Lesley Duncan、L. Russell & B. Bramlett・・・この時代、歌われた曲の作者はロック・ポップス界の大物ばかりです。(この傾向は'70年代後半まで続きます。) Capitol時代最後の6枚、ジャズ感覚は味わえませんがどれも楽しめる好盤です。 以後Capitolを離れていろいろなレーベルからポツポツと発売されるように成ります。 '74年にAlanticから出た『Let's Love』はポール・マッカートニーがペギー・リーに贈った曲で、この曲のみピアノもポールが弾いて参加しています。 '77年の『Peggy』はフランス映画のBGMのような作りでしっとりしたサウンドに乗り、ペギー・リーの声は以前にも増して若々しくて昔に逆戻りしていく様でした。 そして、わたしは持っていませんが'77年に発売されていたライブアルバムでは再びCole Porterの曲を歌っていますし'79年の"Close Enough for Love"はコンボ演奏でジャズアルバムです。再びジャズを歌い始めたペギー・リーでしたが、この後'81年に映画『Sharky's Machine(シャーキーズ・マシーン)』の挿入曲を1曲だけ録音して、自身のアルバム製作は暫く途絶えます。おそらくこの頃から心臓を患われて居たのかも知れません。なにしろ既に還暦に成ろうかというお歳だったのですから。 長い沈黙の後発売されたカムバック作『Miss Peggy Lee Sings the Blues』でもコンボ演奏をバックにWilliam Christopher Handy、Spencer Williams等の古典ブルーズとBillie Holidayの歌を歌っているのですが凄い出来で、とても67〜68歳の声とは思えません。(何度か心臓の手術を受けながらも74〜75歳まではステージに立ち歌われていたそうです) 『There'll Be Another Spring』というアルバム(持っていません)を挟んでの『Moments Like This』がラスト・レコーディングと成りますが、伴奏の大きさと(ペギー・リーの)声の大きさのバランスが悪くて聴きにくい感じです。病でこの声の小ささが本来に成っていて、そして補正無しで発売されたのかも知れませんが・・・ |
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A NATURAL WOMAN 1969 USA Capitol ST-183 A 1.(All of a Sudden) My Heart Sings 2.Don't Explain 3.Can I Change My Mind? 4.Lean on Me 5.The Dock of the Bay 6.A Natural Woman B 1.Everyday People 2.Please Send Me Someone to Love 3.Spinning Wheel 4.Living Is Dying Without You 5.I Think It's Gonna Rain Today |
IS THAT ALL THERE IS? 1969 USA Capitol ST-386 A 1.Is That All There Is? 2.Love Story 3.Me and My Shadow 4.Sing a Rainbow 5.My Old Flame 6.I'm a Woman B 1.Somethin' Stupid 2.Brother Love's Traveling Salvation Show 3.Something 4.Whistle for Happiness 5.Johnny (Linda) 6.I Can Hear the Music 7.Don't Smoke in Bed |
BRIDGE OVER TROUBLED WATER 1970 USA Capitol ST463 A 1.You'll Remember Me 2.Bridge Over Troubled Water 3.The Thrill Is Gone 4.Something Strange 5.Have You Seen My Baby? B 1.He Used Me 2.Always Something There to Remind Me 3.I See Your Face Before Me 4.Raindrops Keep Fallin' on My Head 5.What Are You Doing the Rest of Your Life? |
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MAKE IT WITH YOU 1970 USA Capitol ST-622 A 1.One More Ride on the Merry-Go-Round 2.The Long and Winding Road 3. That's What Living's About 4.The No-Color Time of Day 5.Let's Get Lost in Now B 1.Make It with You 2.Passenger of the Rain 3.I've Never Been So Happy in My Life 4. You'll Remember Me 5. Goodbye |
WHERE DID THEY GO? 1971 USA Capitol ST-810 A 1.Where Did They Go? 2.My Rock and Foundation 3.Help Me Make It Through the Night 4.All I Want 5.I Don't Know How to Love Him B 1.Goodbye Again 2.Sing 3.I Was Born in Love with You 4. Losing My Mind 5.My Sweet Lord |
NORMA DELORIS EGSTROM FROM JAMESTOWN, NORTH DAKOTA 1972 JAPAN Capitol ECP-80634 A 1.Love Song 2.Razor (Love Me as I Am) 3.When I Found You 4.Song for You 5.It Takes Too Long to Learn to Live Alone B 1.Superstar 2.Just for a Thrill 3.Someone Who Cares 4.More I See You 5.I'll Be Seeing |
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LET'S LOVE 1974 AlanticSD-19108 A 1.Let's Love 2.He Is the One 3.Easy Evil 4.Don't Let Me Be Lonely Tonight 5.Always B 1.You Make Me Feel Brand New 2.Sweet Lov'liness 3.Hunter 4.Sweet Talk 5.Sometimes 6.Let's Love(Reprise) |
PEGGY 1977 UK Polydor 2383 458 A 1.The Hungry Years 2.Here and Now 3.I Go to Rio 4.I'm Not in Love 5.Star Sounds 6.What I Did for Love B 1.Misty 2.Every Little Movement 3.Courage, Madame 4.Switchin' Channels 5.Just for Tonight 6.Lover |
CLOSE ENOUGH FOR LOVE 1979 USA DRG SL-5190 A 1 You 2 Easy Does It 3 Close Enough for Love 4 Robinsong 5 Just One of Those Things B 1 I Can't Resist You 2 Come in from the Rain 3 In the Days of Our Love 4 Through the Eyes of Love 5 Rain Sometimes |
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MISS PEGGY LEE SINGS THE BLUES 1988 USA Musicmasters CIJD-60155F CD 1.See See Rider 2.Basin Street Blues 3.Squeeze Me 4.You Don't Know 5.Fine and Mellow 6.Baby, Please Come Home 7.Kansas City 8.Birmingham Jail 9.Love Me 10.Beale Street 11.Tain't Nobody's Business 12.God Bless the Child |
MOMENTS LIKE THIS 1993 USA Chesky JD84 CD 1.I Don't Know Enough about You 2.I'm in Love Again 3.Why Don't You Do Right? 4.Remind Me 5.Moments Like This 6.Our Love Is Here to Stay 7.Don't Ever Leave Me 8.Manana 9.The Folks Who Live on the Hill 10.S'Wonderful 11.Amazing 12.Do I Love You? 13.You're My Thrill 14.Always True to You in My Fashion 15.Then Was Then |
MIRRORS (original-1975) 1990 USA A&M CD-5268 CD 1.Is That All There Is? 2.Ready to Begin Again (Manya's Song) 3.Some Cats Know 4.I've Got Them Feelin' Too Good Today Blues 5.A Little White Ship 6.Tango 7.Professor Hauptmann's Performing Dogs 8.The Case of M. J. 9.I Remember 10.Say It 11.Longings for a Simpler Time |
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A NATURAL WOMAN/IS THAT ALL THERE IS? (original-1969) 2003 UK EMI 7243 5 92657 2 8 CD 1.(All of a Sudden) My Heart Sings 2.Don't Explain 3.Can I Change My Mind? 4.Lean on Me 5.The Dock of the Bay 6.A Natural Woman 7.Everyday People 8.Please Send Me Someone to Love 9.Spinning Wheel 10.Living Is Dying Without You 11.I Think It's Gonna Rain Today 12.Is That All There Is? 13.Love Story 14.Me and My Shadow 15.Sing a Rainbow 16.My Old Flame 17.I'm a Woman 18.Somethin' Stupid 19.Brother Love's Traveling Salvation Show 20.Something 21.Whistle for Happiness 22.Johnny (Linda) 23.I Can Hear the Music 24.Don't Smoke in Bed 25.You Must Have Been a Beautiful Baby |
I'M A WOMAN/NORMA DELORIS EGSTROM FROM JAMESTOWN, NORTH DAKOTA (original 1963&1972) 2004 UK EMI 7243 8 74179 2 2 CD 1 Alley Cat Song 2 Mama's Gone, Goodbye 3 I'm Walkin' 4 Come Rain or Come Shine 5 There Ain't No Sweet Man That's Worth the Salt of My Tears 6 I'm a Woman 7.Mack the Knife 8.You're Nobody 'Til Somebody Loves You 9.I'll Get by 10.I Left My Heart in San Francisco 11.A Taste of Honey 12.One Note Samba 13.Love Song 14.Razor (Love Me as I Am) 15.When I Found You 16.A Song for You 17.It Changes(Previously Unreleased) 18.It Takes Too Long to Learn to Live Alone 19.Superstar 20.Just for a Thrill 21.Someone Who Cares 22.The More I See You 23..I'll Be Seeing |
<Selection Album> ここからはオリジナルな形で発売された物ではなく、編集盤として発売された物です。 LP時代に買った最初の二種はCapitol音源の物で米盤と日本盤、米盤はジャズっぽい物が多く、日本盤は邦題に『ペギー・リー映画主題歌を歌う』と付いているように映画音楽が主ですが、それにしてはビートルズの"The Long and Winding Road"、"Something"はどう考えても変です。解説には『レットイットビー』と『バングラ・デシュのコンサート』からの一曲となっていました。どちらも演奏シーンで歌われた物ですし、おまけにそれぞれに"Let It Be","Bangla Desh"という主題歌と呼んでもおかしくないタイトルソングが有るので、売らんが為の強引な選曲がどうしても目に付きます。 『Best 22 Songs』はCD時代に入ってから初のデッカ時代のベスト国内選曲盤、好み曲に漏れたのは有りますが、一応は無難な選曲でした。 『Best 20』もCD時代に入ってから初のCapitol音源のベスト盤ですが、有名曲中心のポピュラーファン向けな選曲でした。それにしても10年近く経って出された東芝の国内盤の使用写真が全く同じスチールだというのは、いかにも「取りあえず発売しておこう」といった内部事情が見えてきて淋しい気がします。 数年置いて買ったアメリカ編集の『The Best of Peggy Lee the Capitol Years』はジャズファン向けの選曲で日米の発売会社の見解の違いがはっきり出た感じです。 曲的には"Whisper Not"、"Goin' To Chicago"など他ではあまり選ばれないような好きな曲が入っていたのが嬉しかったです。 2002年にEMI/Capitolが発売した『Chiristmas』は1960年に発売されたオリジナル・クリスマスソング集『Christmas Carousel』(持っていません)をベースにされているのは明らかです。 曲数が減って'67年に少しヒットした"Happy Holiday"を加えて再編集盤で出されたクリスマスソング集です。 |
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I'VE GOT THE WORLD ON A STRING 1968(?) USA Pickwick SPC-3192 A 1.I've Got the World on a String 2.The Shadow of Your Smile 3.I've Got Your Number 4.Everybody Has the Right to Be Wrong 5.Unfogetable B 1.I've Got a Lot of Livin' to Do 2.How Insensitive 3.The Best Is Yet to Come 4.The Sweetest Sounds |
ON SILVER SCREEN (Japanese Edition) 1973 JAPAN ECP-80797 A 1.Someone Who Care 2.Love Is Here to Stay 3.The Shadow of Your Smile 4.Raindrops Keep Fallin'on My Head 5.Smile 6.The Long and Winding Road B 1.Passenger of the Rain 2.Something 3.Mack the Knife 4.I'm Gonna Go Fishin' 5.As Times Go by 6.Days of Wine and Roses |
BEST 22 SONGS (Japanese Edition) 1986 JAPAN MCA 35XD-510 CD 1.Mr. Wonderful 2.Black Coffee 3.There's a Small Hotel 4.You Go to My Head 5.I've Got You Under My Skin 6.You're My Thrill 7.It's All Right with Me 8.Bye Bye Blackbird 9.Just One of Those Things 10.Somebody Loves Me 11.Apples, Peaches & Cherries 12.The Siamese Song 13.Sans Souci 14.Let Me Go, Lover! 15.Johnny Guitar 16.Love Me or Leave Me 17.Love Letters 18.Lover 19.Easy Living 20.Swing Low Sweet Chariot 21.My Heart Belongs to Daddy 22.La La Lu |
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BEST 20 (Japanese Edition) 1988 JAPAN Capitol CP32-5297 CD 1.Strangers in the Night 2.The Boy from Ipanema 3.I Could Have Danced All Night 4.Love 5.I Don't Know How to Love Him 6.A Hard Days Night 7.I Can't Stop Loving You 8.Heart 9.Unforgetable 10.Alright, Okay, You Win 11.Mack the Knife 12.On the Street Where You Live 13.One Note Samba 14.The Surreywith the Fringe on Top 15.Fever 16.Hallelujah, I Love Him So 17.C'est Magnifique 18.Kansas City 19.Don't Smoke in Bed 20.Superstar |
THE BEST OF PEGGY LEE THE CAPITOL YEARS 1997 USA Capitol CDP 7243 821204 2 1 CD 1.Why Don't You Do Right? 2.For Every Man There's A Woman 3.Fever 4.Alright, Okay, You Win 5.Blue Prelude 6.Hallelujah, I Love Him So! 7.Just For A Thrill 8.Goin' To Chicago 9.I'm A Woman 10.See See Rider 11.You Don't Know 12.Call Me 13.Whisper Not 14.The Thrill Is Gone (From Yesterday's Kiss) 15.Seventh Son 16.Please Send Me Someone To Love 17.Mama's Gone, Goodbye 18.I'm Gonna Go Fishin' |
CHRISTMAS 2002 USA EMI/Capitol 72435-26239-2-1 CD 1.Winter Wonderland 2.I Like a Sleighride 3.Christmas Carousel 4.Santa Clause Is Coming to Town 5.Don't Forget to Feed the Reindeer 6.The Star Carol 7.The Little Drummer Boy 8.White Christmas 9.The Christmas Waltz 10.The Christmas Song (Merry Christmas To You) 11.Happy Holiday |
© Photos of cover are copyright works by each art-designers. Text by Mie |