ロック、ポップス界においてウエスト・コースト・ミュージックといえば`60年代後半、サンフランシスコ・ベイエリアやロサンゼルス等アメリカ西海岸カリフォルニア州一部の地域で生まれた音楽から発生したと言われています。 (ジェファーソン・エアプレイン、コールド・ブラッド、タワー・オヴ・パワー、スライ&ザ・ファミリー・ストーンetc...) `60年代前半に流行ったサーフィン・ミュージック、ホットロッドもほぼカリフォルニア中心でしたが、ジャンル的にはオールディーズ音楽に括られている様です。ただ、このサーフィンミュージックをも含めて`60年代から活躍したミュージシャンは先ず地元の環境・地域制にかなり影響を受けた演奏スタイルを持っていました。 その後`70年代に入ってからデヴィッド・ゲフィンが設立したAsylumレーベルから次々と送り出したジャクソン・ブラウン、イーグルス、リンダ・ロンシュタット、ジョン・デヴィッド・サウザー等が`70年代のウエスト・コーストの音楽シーンを引っ張って行くようになるのですが、 このAsylumレーベルを通じて世に出てきた彼らの多くは他の地域から西海岸に拠点を移した人たちが殆どです。 特徴的には明らかに違うサウンドを持っていますがわたしはどちらもが大好きです。 その中でレコードのセールス面で話題に成らず、更に短かった生涯の為に一般的には名が知れ渡ってはいませんが、グラム・パーソンズというミュージシャンを忘れる事は出来ません。 彼はAsylum誕生前、A&MやRepriseがロサンゼルスに持つスタジオから音楽を広めていきました。 わたしはバーズを通じて彼を知りましたが、イーグルスが生まれる要因のひとつにも成った重要なミュージシャンでした。 Gram Parsons [グラム・パーソンズ] (1946年11月5日 〜 1973年9月19日)はアメリカ、フロリダ州南部のウィンターヘイブン( Winter Haven)という町で生まれ、出生名は Ingram Cecil Connor Ⅲで Connor という姓であったとの事です。その後、お父さんの死後(自殺だと言われています)、母親が再婚して姓が Parsons に変わったことをきっかけに二番目の姓でその後を過ごしたとの事です。 アメリカ最南東部の町で生まれた彼が、「カントリー・ロック」を誕生させたミュージシャンと言われ、ほぼ対岸地に属するウエスト・コースト・ロック界で重要な位置を占めるまでに成ったのは彼がハーバード大学(マサチューセッツ州)へ進んだことが最初の分岐点だったようです。 大学在学中にカントリーミュージックに触れ、そしてカントリーの世界に入り込んでいきました。そして学友達とThe Shilosというバンドを作りバンド活動を始めています。その後に地元のバンドで少し知れていたギターリストのJohn Nuese [ジョン・ニューセ] を加えて International Submarine Band [略称:ISB]を結成しています。 その後このISBは一枚のアルバムを発表しますが、[LHI]というリー・ヘイゼルウッド(ナンシー・シナトラとの仕事で有名)が立ち上げた個人レーベル発表だった為に、わたしが彼の事を知った頃には長らく廃盤扱いに成っていました。 バーズ(The Byrds)というグループは`60年代半ばから活動していてボブ・ディランから曲の提供も割とあり、その中の "Mr. Tambourine Man"のシングルを全米NO.1ヒットとさせていました。そして彼らは「フォーク・ロック」というジャンルを作り上げたバンドとして有名に成って行くわけですが、彼らが歌ったデイランの "My Back Pages" にわたしはハマり、バーズのレコードを聴くようになりました。( "My Back Pages" はデイランの曲の中で最も好きな曲です。) |
『SWEETHEART OF THE RODEO』、1965年にレコードデビューをしたバーズの6作目のスタジオアルバムです。バーズの初期メンバーは ロジャー・マッギン、デヴィッド・クロスビー、ジーン・クラーク、クリス・ヒルマン、マイケル・クラークのロックシーンで後にかなり重要な存在となる人たち5人、そしてこのアルバム制作時には、ロジャー・マッギン、クリス・ヒルマン、ケビン・ケリーにグラム・パーソンズ、サブ・メンバーの一人にクラーレンス・ホワイトがギターでフィーチャーされています。マッギンとボブ・デイランの楽曲が主ですがパーソンズの曲もも2曲収録されています("Hickory Wind"、"One Hundred Years from Now" )。 そしてパーソンズの加入によってバーズの音楽は [フォーク・ロック]→[サイケデリック・ロック]→[カントリー・ロック]と傾向が変わってきました。デイランの "You Ain't Goin' Nowhere"やウッディ・ガスリーの"Pretty Boy Floyd" など完全にフォーク調でなくカントリー調です。 そしてこのアルバムはテネシーのナッシュビルで録音されています。カントリー・トラディショナルの"I Am a Pilgrim"などは好きです。 わたしは何故かテネシー州の音楽に懐かしさを覚えます(子供時代に親しんだ音楽だという事もあるでしょう、また前世が有るとしたらおそらくそこで生活していたのでしょうネ)。 バーズのアルバム全体としては一作目、二作目と傾向は違えど好きなアルバムです。 ちなみにヴォーカルは当初、多くの曲でパーソンズが担当していましたが、発売前にマッギンのヴォーカルに差し替えられて彼は3曲のみの担当に修正されて発表されています。 この後、パーソンズはクリス・ヒルマンと共にバーズを脱退、クラーレンス・ホワイトを正式メンバーとして迎えたバーズはその後も活躍して行きます。 |
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SWEETHEART OF THE RODEO (1968) The Byrds (USA) Columbia CS 9670 A 1. You Ain't Going Nowhere 2. I Am A Pilgrim 3. The Christian Life 4. You Don't Miss Your Water 5. You're Still On My Mind 6. Pretty Boy Floyd B 1. Hickory Wind 2. One Hundred Years From Now 3. Blue Canadian Rockies 4. Life In Prison 5. Nothing Was Delivered |
バーズを脱退したパーソンズ(vocals, acoustic guitar, piano, organ)とクリス・ヒルマン(guitar, mandolin, vocals)がクリス・エスリッジ(bass guitar)、スニーキー・ピート・クレイノウ(steel guitar)を加えて1968年にThe Flying Burrito Brothers[フライング・ブリトー・ブラザーズ] を結成して翌年にデビュー作を発表しました。 『THE GILDED PALACE OF SIN』、サブ・メンバーに、ジョン・コーネル(drums)、エディー・ホー(drums)、サム・ゴールドステイン(drums)が曲により加わっています。 また、"Do Right Woman"にはデビッド・クロスビーがバック・ヴォーカルで参加しています。その"Do Right Woman"と"Dark End of the Street"の2曲の作者クレジットにダン・ペンの名が有ります。ダン・ペンはこの後スワンプ系ミュージックの重要なソング・ライターとして活躍していきます。"Dark End of the Street"はソウル・シンガー、ジェイムス・カーのヒット曲として有名でわたしの好きな曲のうちの一曲です。(ジェイムス・カーの事もサイト内で記しています) 最もカントリー色が強いのは "Do You Know How It Feels"でパーソンズのピアノも心地よいです。 |
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THE GILDED PALACE OF SIN (1969) The Flying Burrito Brothers (USA) A&M Records SP-4175 A 1. Christine's Tune 2. Sin City 3. Do Right Woman 4. Dark End Of The Street 5. My Uncle B 1. Wheels 2. Juanita 3. Hot Burrito #1 4. Hot Burrito #2 5. Do You Know How It Feels 6. Hippie Boy |
メンバーを少し入れ替えて前作よりロック色を強めたセカンドアルバム『BURRITO DELUXE』を翌年に発表しています。 残ってメンバーはパーソンズ、クリス・ヒルマン、スニーキー・ピートで替わったメンバーがバーニー・レドン(vocals, guitar, Dobro)、マイケル・クラーク(drums)。 トップの"Lazy Days"はパーソンズの楽曲中、今までの中で一番ロック色が強い作品です。"Image Of Me"はカントリー・シンガー、ウェイン・ケンプの曲、渋いところから選曲しています。 また、バーニー・リンドンが曲作りに加わったことでアレンジの巾が広がった感じがします。終盤の"God's Own Singer"、"Down In The Churchyard"などは 初期のイーグルスに近いサウンドを少し感じる事ができます。 意外なのは R・ストーンズの"Wild Horses" 当時パーソンズと親交の有ったキース・リチャーズがグラム・パーソンズに贈った曲(歌詞の一部がミック・ジャガーが書いているらしくジャガー=リチャーズ作)、聴き応えのある曲です。後にR・ストーンズ自身らのアルバム『Sticky Fingers』でプレイしています。R・ストーンズ版も勿論ベストです。 この後、パーソンズは自ら作ったバンドながら、酒癖の悪さとドラッグにのめり込む姿勢を要因にバンドから解雇されてしまいます。 フライング・ブリトー・ブラザーズはメンバーを入れ替えてしばらく活動を続けた後、一時解散。バーニー・レドンはイーグルスを結成。スニーキー・ピートは`70年代半ばにまたメンバーを募り再結成しています。 |
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BURRITO DELUXE (1970) The Flying Burrito Brothers (USA) A&M Records SP 4258 A 1. Lazy Days 2. Image Of Me 3. High Fashion Queen 4. If You Gotta Go 5. Man In The Fog 6. Farther Along B 1. Older Guys 2. Cody, Cody 3. God's Own Singer 4. Down In The Churchyard 5. Wild Horses |
リプリーズレコードと契約して、エルヴィス・プレスリーのバックバンドとして有名なジェームス・バートンらが演奏に参加、エミリー・ハリスもデュエット相手に加えて製作されたソロ・アルバム『GP』。ベースギターとミュージシャン集め、共同プロデュースとパーソンズを助けたのはトラフィックやブラインド・フェイスで活躍したリック・グレッチでした。 "A Song For You"、"Kiss The Children"、"How Much I've Lied"などカントリー色の濃い曲が好きですが、バラードタイプの"The New Soft Shoe"も優しさをふと感じる曲も良いですね。 |
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GP (1973) Gram Parsons (USA) Reprise Records MS 2123 A 1. Still Feeling Blue 2. We'll Sweep Out The Ashes In The Morning 3. A Song For You 4. Streets Of Baltimore 5. She B 1. That's All It Took 2. The New Soft Shoe 3. Kiss The Children 4. Cry One More Time 5. How Much I've Lied 6. Big Mouth Blues |
『GRIEVOUS ANGEL』はソロ・アルバム第二作に成りますが、発売は死後の為、遺作として発表されました。レコーディングを終え、発売までの間に深酒とモルヒネの過剰摂取で`73年9月19日に休息していたカリフォルニア州のジョシュア・ツリー(Yucca
brevifolia)公園内の宿泊施設で死亡してしまいました。ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン…ウエスト・コーストで活躍する有能なミュージシャンは何故薬物や覚醒剤を多用するのでしょうか?ただの推測かも知れませんがニューヨークの黒人ミュージシャンたちは薬に溺れても結構立直る人が多い気がします。 発売は奥様グレッチェン・パーソンズが再監修する形で成されました。参加ミュージシャンは前作とほぼ同じですが、バーニー・レドンが数曲で参加、リンダ・ロンシュタッドが "In My Hour of Darkness"にバック・ヴォーカルで参加しています。 "Hearts On Fire"は良い曲ですが映画『ロッキー』とは無関係です。"Love Hurts"はエヴァリー・ブラザースのヒット曲のカヴァー。 "In My Hour of Darkness"は初期のイーグルスを連想する曲調です。ジワジワとしみいる曲です。 ちなみにこのアルバムカバーの写真は河島英五さんに似ていますね。 |
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GRIEVOUS ANGEL (1974) Gram Parsons (USA) Reprise Records MS 2171 A 1. Return Of The Grievous Angel 2. Hearts On Fire 3. I Can't Dance 4. Brass Buttons 5. $1000 Wedding B 1. Medley Live from Northern Quebec (a)Cash on the Barrelhead (b)Hickory Wind 2. Love Hurts 3. Las Vegas 4. In My Hour of Darkness |
『SLEEPLESS NIGHTS』はThe Flying Burrito Brothrs時代の二作の合間に録られた未発表曲9曲と『GRIEVOUS ANGEL』の収録から外れたソロ時代の3曲を組み合わせた編集物。 パーソンズが学生時代に影響を受けたカントリー・シンガーはマール・ハガードだった様なのですが、彼の曲が"Tonight the Bottle Let Me Down"と"Sing Me Back Home"の2曲入っています。 前者の曲は良い出来なのですが、何故オリジナル盤で外されたのか不思議です。"Brand New Heartache"と"Sleepless Nights"は再びエヴァリー・ブラザーズのカヴァー。 "Honky Tonk Women"はローリング・ストーンズの曲。ストーンズはスワンプ系で演奏していましたが、パーソンズのアレンジは確かにカントリー風味です。他の曲はカントリーソングのカヴァーでオリジナル曲は有りません。 オリジナルアルバムから弾かれた曲集ですが、彼の足跡を辿るうえで外せないアルバムですし、曲は良い曲ばかりです。 |
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SLEEPLESS NIGHTS (1976) Gram Parsons / The Flying Burrito Bros. (Japan) A&M Records GXG-1035 A 1. Brand New Heartache 2. Tonight The Bottle Let Me Down 3. Sing Me Back Home 4. Your Angel Steps Out Of Heaven 5. Crazy Arms 6. Sleepless Nights B 1. Close Up The Honky Tonks 2. Together Again 3. Honky Tonk Women 4. Green, Green, Grass Of Home 5. Dim Lights 6. The Angels Rejoiced Last Night tracks:A-1, A-6,B-6 Gram Parsons Featuring Emmylou Harris Other Tracks: The Flying Burrito Bros. |
『SAFE AT HOME』、永らく廃盤に成っていたインターナショナル・サブマリン・バンドが、バーズやフライング・ブリトー・ブラザーズでの演奏が注目される様になり、一時期得体の知れないLPが出ていたこともありましたが、`80年代後半に再発化が始まりましたが、カバーデザインが「幻の名盤」扱いで紹介されていた物と違っていました。 プロデュースはスージー・ジェーン・ホーカム (Suzi Jane Hokom)という歌手でリーヘイゼル・ウッドに彼らを紹介した女性です。 レコーディングメンバーはGram Parsons(vocal, rhythm guitar)、John Nuese(lead guitar)、Bob Buchanan(guitar, backing vocal)、Jon Corneal(drums, backing vocal)。 シングル・カットされたのは "Luxury Liner"だったようですが、トップの "Blue Eyes"の方が良かったのではと思いますが。 ジョニー・キャッシュの"I Still Miss Someone"は気持ちよく、また、ジョニー・キャッシュ〜プレスリーと続く "Folsom Prison Blues / That's All Right"もただのカヴァーに終わっていない感じがします。確かにカントリー・ファンには「幻の名盤」と言われても納得の一枚でしょう。 パーソンズはこの後直ぐにバーズに加入、実質的に解散となって終いました。 |
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SAFE AT HOME (1985) original released 1968 International Submarine Band (USA) Rhino RNLP 069 A 1. Blue Eyes 2. I Must Have Been Somebody Else You've Known 3. A Satisfied Mind 4. Folsom Prison Blues / That's All Right B 1. Miller's Cave 2. I Still Miss Someone 3. Luxury Liner 4. Strong Boy 5. Do You Know How It Feels To Be Lonesome? |
『SWEETHEART OF THE RODEO』はLP時代のアルバムにボーナス曲8曲をプラスしてCD化されたアルバムに成ります。 ボーナス曲の "You Got A Reputation"、 "Lazy Days"、 "Pretty Polly"の3曲はどれも曲としては魅力ある曲ですが、カントリー色を強めたかった意図からはかなり外れる為に元は収録されなかったのでしょう。特に"Lazy Days"はパーソンズのオリジナルながらチャック・ベリー風なギター・ソロやメロも似通ったロックンロール風でかなり珍しい曲です。 リハーサル的なアウトテイク曲はリラックスしたカントリーで安心できます。 |
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SWEETHEART OF THE RODEO (1997) The Byrds (USA) Columbia CK 65150 1. You Ain't Going Nowhere 2. I Am A Pilgrim 3. The Christian Life 4. You Don't Miss Your Water 5. You're Still On My Mind 6. Pretty Boy Floyd 7. Hickory Wind 8. One Hundred Years From Now 9. Blue Canadian Rockies 10. Life In Prison 11. Nothing Was Delivered Bonus Tracks 12. You Got A Reputation 13. Lazy Days 14. Pretty Polly 15. The Christian Life (Rehearsal-Take #11) 16. Life In Prison (Rehearsal-Take #11) 17. You're Still On My Mind (Rehearsal-Take #43) 18. One Hundred Years From Now (Rehearsal-Take #2) 19. All I Have Is Memories (Instrumental) |
『HOT BURRITOS! The Flying Burrito Bros. Anthology 1969-1972』はパーソンズ在籍時だったA&Mレコード時代の2枚のアルバム『THE GILDED PALACE OF SIN』、『BURRITO DELUXE』の全曲と、彼の死後出された編集物『CLOSE UP THE HONKY-TONKS』、『SLEEPLESS NIGHTS』、『THE BEST OF THE FLYING BURRITO BROTHERS』 等からの抜粋曲と未発表曲 "Hot Tonight"を加えて発売された2枚組CD。 |
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HOT BURRITOS! The Flying Burrito Bros. Anthology 1969-1972 (2000) (USA) A&M 069 490610-2 Disc: 1 1. Christine's Tune (Aka Devil In Disguise) 2. Sin City 3. Do Right Woman 4. Dark End Of The Street 5. My Uncle 6. Wheels 7. Juanita 8. Hot Burrito #1 9. Hot Burrito #2 10. Do You Know How It Feels 11. Hippie Boy 12. The Train Song 13. Lazy Days 14. Image Of Me 15. High Fashion Queen 16. If You Gotta Go 17. Man In The Fog 18. Farther Along 19. Older Guys 20. Cody, Cody 21. God's Own Singer 22. Down In The Churchyard 23. Wild Horses Disc: 2 1. Six Days On The Road 2. Close Up The Honky-Tonks 3. Break My Mind 4. Dim Lights 5. Sing Me Back Home 6. Tonight The Bottle Let Me Down 7. To Love Somebody 8. White Line Fever 9. Colorado 10. Hand To Mouth 11. Tried So Hard 12. Just Can't Be 13. To Ramona 14. Four Days Of Rain 15. Can't You Hear Me Calling 16. All Alone 17. Why Are You Crying 18. Here Tonight 19. Ain't That A Lot Of Love - Live 20. Losing Game - Live |
『GP / GRIEVOUS ANGEL』はLP時代のソロアルバム2作の全曲を一枚のCDに収めた編集物CD。 |
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GP / GRIEVOUS ANGEL (1990) Gram Parsons (Germany) Reprise / Warner 7599-26108-2 1. Still Feeling Blue 2. We'll Sweep Out The Ashes In The Morning 3. A Song For You 4. Streets Of Baltimore 5. She 6. That's All It Took 7. The New Soft Shoe 8. Kiss The Children 9. Cry One More Time 10. How Much I've Lied 11. Big Mouth Blues 12. Return Of The Grievous Angel 13. Hearts On Fire 14. I Can't Dance 15. Brass Buttons 16. $1000 Wedding 17. Medley Live from Northern Quebec (a)Cash on the Barrelhead (b)Hickory Wind 18. Love Hurts 19. Las Vegas 20. In My Hour of Darkness |
『THE GRAM PARSONS ANTHOLOGY』は、レコーディング順にレーベル間を越えてCD2枚組に収録した集大成アルバム。 何よりもこのカヴァー写真が良いですね、20代に成りたての頃の若い彼が荒野でハーレー・ダビッドソンに跨っている姿。 |
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THE GRAM PARSONS ANTHOLOGY (2001) Gram Parsons (USA) RHINO 08122-76780-29 Disc 1 1 .Blue Eyes (The International Submarine Band) 2. Luxury Liner (The International Submarine Band) 3. Do You Know How It Feels To Be Lonesome? (The International Submarine Band) 4. I Must Be Somebody Else You've Known (The International Submarine Band) 5. Miller's Cave (The International Submarine Band) 6. Knee Deep In The Blues (The International Submarine Band) 7. Hickory Wind (The Byrds) 8. You're Still On My Mind (The Byrds) 9. The Christian Life (The Byrds) 11. You Don't Miss Your Water (The Byrds) 12. One Hundred Years From Now (The Byrds) 13. Christine's Tune (Devil In Disguise) (The Flying Burrito Brothers) 14. Sin City (The Flying Burrito Brothers) 15. Do Right Woman (The Flying Burrito Brothers) 16. The Dark End Of The Street (The Flying Burrito Brothers) 17. Wheels (The Flying Burrito Brothers) 18. Juanita (The Flying Burrito Brothers) 19. Hot Burrito #1 (The Flying Burrito Brothers) 20. Hot Burrito #2 (The Flying Burrito Brothers) 21. High Fashion Queen (The Flying Burrito Brothers) 22. Older Guys (The Flying Burrito Brothers) 23. Cody, Cody (The Flying Burrito Brothers) 24. Wild Horses (The Flying Burrito Brothers) 25. Sing Me Back Home (By Merle Haggard) (The Flying Burrito Brothers) Disc 2 1. To Love Somebody (By The Bee Gees) (The Flying Burrito Brothers) 2. Still Feeling Blue (Gram Parsons) 3. We'll Sweep Out The Ashes In The Morning (Gram Parsons) 4. A Song For You (Gram Parsons) 5. Streets Of Baltimore (Gram Parsons) 6. She (Gram Parsons) 7. The New Soft Shoe (Gram Parsons) 8. Kiss The Children (Gram Parsons) 9. How Much I've Lied (Gram Parsons) 10. Drug Store Truck Drivin' Man (Gram Parsons & The Fallen Angels) 11. That's All It Took (Gram Parsons & The Fallen Angels) 12. California Cotton Fields (Gram Parsons & The Fallen Angels) 13. Return Of The Grievous Angel [Remix] (Gram Parsons) 14. Hearts On Fire (Gram Parsons) 15. Brass Buttons (Gram Parsons) 16. $1000 Dollar Wedding (Gram Parsons) 17. Love Hurts (Gram Parsons) 18. Ooh Las Vegas (Gram Parsons) 19. In My Hour Of Darkness (Gram Parsons) 20. Brand New Heartache (Gram Parsons) 21. Sleepless Nights (Gram Parsons) 22. The Angels Rejoiced Last Night (Gram Parsons) |
インターナショナル・サブマリン・バンド『SAFE AT HOME』がオリジナルのデザインでやっと発売されました。 オリジナルLP、再発LP時代の全曲にプラスしてマーティー・ロビンスのカヴァー "Knee Deep In The Blues"が収録されています。 CDサイズながらオリジナルデザイン復活は嬉しいですね。この鉛筆デッサンの様なイラスト、廃盤時代から好きだったのです。 |
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SAFE AT HOME (2005) original released 1968 International Submarine Band (Japan) Sundazed / Shiloh /Vivid VSCD-5253 1. Blue Eyes 2. I Must Be Somebody Else You've Known 3. A Satisfied Mind 4. Folsome Prison Blues /That's All Right 5. Millers's Cave 6. I Still Miss Someone 7. Luxury Liner 8. Strong Boy 9. Do You Know How It Feels To Be Lonesome? Bonus Track 10. Knee Deep In The Blues |
『Live 1973』と題されたアルバムは結構多いように思いますが、これはグラム・パーソンズが一枚目のソロアルバム『GP』を発表した後の1973年3月13日、ラジオ放送用に録音されたスタジオライブ盤。 1982年に枚数限定で発売されたらしいのですが、放送された曲順などが違っていたとかカットされた演奏が有ったなど完全ではなかったものを完全版として再発したアルバムです。The Fallen Angelsとはソロアルバム製作後に短いツアーを決行、そのツアー時のメンバーの名称との事。エミルー・ハリスもメンバーの一人として参加しています。広いステージでなくスタジオでのライブだという事もありドラムスの音がかなり大きく録られています。 スタジオアルバムでは取り上げていない曲を歌っているのは魅力です。そしてスタジオアルバムより彼の原点 [カントリー] 色が強いのも気に入ったところです。 "Drug Store Truck Drivin' Man"はパーソンズとロジャー・マッギンの共作でパーソンズ在籍時には発表されずバーズ脱退後にバーズのアルバムに主六されていた曲、"Cry One More Time"はJ・ガイルズ・バンドがアルバム『The Morning After』内で発表した曲でこれは意外な選曲です。最後はラリー・ウィリアムス、ロニー・ホーキンス、チャック・ベリーのロックンロール・メドレー。バーズ時代のお蔵入り曲を収録した『SWEETHEART OF THE RODEO CD盤』でもチャック・ベリー風曲を奏っていたので驚きはしませんでしたがやはり子供時代によく聴いていたのでしょうね。 |
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LIVE 1973 (2009) original released 1982 Gram Parsons & The Fallen Angels (Japan) MSI MSIG 0595 1. We'll Sweep Out The Ashes In The Morning 2. Country Baptizing (featuring Emmylou Harris) 3. Drug Store Truck Drivin' Man 4. Big Mouth Blues 5. The New Soft Shoe 6. Cry One More Time 7. Streets Of Baltimore 8. That's All It Took 9. Love Hurts 10. California Cotton Fields 11. Six Days On The Road 12. Encore Medley: Bony Maronie/Forty Days/Almost Grown Recorded at Ultra-Sonic Recording Studios, Hempstead, New York March 03. 1973 |
『THE EARLY YEARS VOL.1 & 2』はInternational Submarine Band結成前の学友たちと組んでいたThe
Shilos というバンド時代の音源集。LP時代に一度発売されていて、その盤を輸入盤店で見てはいましたが買いそびれ、そのまま長らく廃盤に成っていました。(そのLP収録曲はこのCDの1〜10曲目迄) LP時代に発表されていた10曲はサウスキャロライナ州グリーンビルにある大学 Bob Jones University の校内ラジオ放送用の音源との事(録音は1965年3月)。そしてザ・シャイローズ解散後にソロで吹き込んでいた音源8曲、ザ・ライク(ISBのデビュー前の名前らしいです)のオーディションデモ音源とテレビ俳優ブランドン・デ・ワイルドとのセッションを収録した貴重盤。 貴重盤ではありますが、The ByrdsやThe Flying Burrito Brothersの曲の様に「また聴きたい」とはちょっと思えない記録音源です。 |
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THE EARLY YEARS VOL.1 & 2 (2014) original LP isshued 1979(Tracks 1〜10) (EU) Flooating World FLOATS6215 1. I May Be Right (The Shilos) 2. Big Country (The Shilos) 3. Zah's Blues (The Shilos) 4. Mary Don't You Weep (The Shilos) 5. Bells Of Rhymney (The Shilos) 6. Goin' Away, Don't You Wanta Go (The Shilos) 7. They Still Go Down (The Shilos) 8. On My Journey Home (The Shilos) 9. Surfinanny (The Shilos) 10. Oh, Didn't They Crucify My Lord (The Shilos) 11. The Great Silke (Unreleased Solo Performance) 12. Race With The Wind (Unreleased Solo Performance) 13. The Rains Come Down (Unreleased Solo Performance) 14. Hand Within The Glove (Unreleased Solo Performance) 15. Rolling Stone (Unreleased Solo Performance) 16. Darkest Years (Unreleased Solo Performance) 17. That Kind Of Livin' (Unreleased Solo Performance) 18. A River Is Made Out Of Raindrop (Unreleased Solo Performance) 19. Just Can't Take It Any More (Gram Persons & the Like) 20. November Nights (Gram Persons & the Like) 21. Together Again (Brandon deWilde with Gram Persons & the Like) 22. Do Right Woman (Brandon deWilde & Gram Persons) 23. Hickory Wind (Brandon deWilde & Gram Persons |
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昨年2023年のレコード・ストア・デイ・ブラック・ウライデー(11月の第四金曜日)にアナログ盤 (LP2枚組) でのみによる7500枚限定発売されていた音源。近年アナログレコードしかなかった時代を経験していない若い人達を主にアナログ盤の人気が起こっているようですが、わたしとしてはターンテーブルにレコード盤を乗せる作業が「気軽に.
. .」ではなくなっているので、余程の貴重盤でない限り購入は後回しに成っています。 その様な中、`24年7月にようやくCDによる発売に至りました。ガッチリ購入です。 エミルー・ハリスとのフォールン・エンジェルスのライヴ音源は『LIVE 1973』というアルバムで聴く事出来ましたが、あちらはスタジオ・ライヴ形式。こちらの音源はフィラデルフィアのビジュー・カフェで1973年3月に行われたライヴの模様を収めたヴォーカル・マイクからのサウンドボード音源だということです。メンバーのNeil Flanz (ニール・フランツ=カナダ出身のペダル・スティール・ギター奏者) がその公演三日目の演奏を気に入り、その日の音源コピーを貰い長い間保存していた物だそうです。その音源をアメリカの大型レコード店「アメーバ・ミュージック」が発見して販売にこぎつけたらしいのですが、音源を保持していたニールは`21年11月に亡くなっていますので彼の娘さんの協力を得たそうです。 既発の『LIVE 1973』に含まれてない曲が含まれており、尚且つ音質も50年前のカセット・テープからの復元音とは思えない位にクリアです。グラム・パーソンズはこの録音の半年後にはこの世を去っています。`60年代後半〜`70年代初頭にはブライアン・ジョーンズ、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリスンなど有能で若いミュージシャンが連続で楽物多量接種で亡くなっていた時代です。彼らにはヒット・チャート上位に位置した有名曲が有りましたが、グラム・パーソンズはヒット・チャートとはほゞ無縁の音楽人生を歩んでいました。自ら人気ミュージシャンに成る気が無かったと思えるほどの生き様でした。 それはあたかも「カントリー・ミュージックを好きな人たちだけに聴いて貰えれば良いんだよ」って言いながら歌っていたシンガーだったのでしょう。 "Baptizing Down By The Creek", "Jambalaya" でエミルー・ハリスがリード・ヴォーカルをとっています。 (個人的には, "Jambalaya" をここで聴けるとは思わなかったので嬉しかったです) |
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THA LAST ROUNDUP - Live From The Bijou Cafe In Philadelphia, March 16, 1973- (2024) Gram Parsons & The Fallen Angels (Canada) Amoeba Records AM006 1. Introduction / Flint Hill Special 2. We'll Sweep Out The Ashes 3. My Uncle 4. Drug Store Truck Drivin' Man 5. Streets Of Baltimore 6. Baptizing Down By The Creek 7. California Cotton Fields 8. Love Hurts 9. Cry One More Time 10. Sin City 11. Big Mouth Blues 12. Jambalaya 13. Six Days On The Road 14. Introductions 15. The New Soft Shoe 16. Rock & Roll Medley Hang On Sloopy Baby What You Want Me To Do Boney Maroney Forty Days Almost Grown ※ recorded ; March 16, 1973 at Bijou Cafe in Philadelphia PA. |
© Photos of cover are copyright works by each art-designers. Text by Mie |